ちえ

じゃあ扉を開けたら一気に行くよ!!立ち止まっちゃ駄目だからね。

さくら

うん。行こう!!

ちえ

うわぁ。いる!いる!物凄い数の化け物!!

さくら

日本刀貰ってて良かったね。素手じゃ絶対ここ通れないよ。

階段は、あの這っている化け物でびっしりと埋められていた。その数、ざっと50以上。

ちえ

まず私が見本見せるから、さくらちゃんも同じようにしてね!

さくら

うん。やってみる!

ちえ

えーーーーいっ!!

ちえの掛け声とともに、日本刀が化け物に振り下ろされる。その太刀筋は見事で、這っている化け物の首を真っ二つに両断した。

さくら

ちえちゃん凄い!なんでそんな事ができるの?

ちえ

私、剣道習ってるから、これくらい当たり前だよ!

さくら

凄い!凄い!凄ーーーい!!

ちえ

ほら。さくらちゃんも、刀を構えて。やってみて。

さくら

う、うん。うまくできるかな。

さくら

えーーーーいっ!!

さくらの振った剣は、這っている化け物の手に当たった。日本刀の切れ味は抜群で、化け物の手を切断する事に成功した。

ちえ

さくらちゃん。そんなんじゃ駄目だよ。ちゃんと首を切り落とさないと!!

さくら

だ、だってーー。こんな事やった事ないもん!怖いんだもん!

ちえ

命がかかってるんだからね。怖いとかそんな甘い事言ってちゃ駄目!!

さくら

うん。ごめん。

ちえ

私が先に斬り込むから、さくらちゃんは私が斬り残した敵の処理をお願い!

ちえ

怖いとか言ってないでちゃんとサポートしてね!

さくら

うん。頑張るよ。

ちえ

えーーーーい!!

ちえは、日本刀で次から次へと、化け物の首を飛ばしていった。15分くらい斬り続けて、50数体の化け物を全て一人で壊滅させた。

ちえ

はぁ。はぁ。はぁ。はぁ。

さくら

ちえちゃん。大丈夫?血しぶきで顔が真っ赤だよ。

ちえ

ちょっと休憩するわ。

ちえ

今は私一人でなんとかなったけど、次もこう上手くいくかは分からないから、サポートよろしくね。

さくら

うん。頑張るよ。

さくら

なんだろう?何かが変。ちえちゃんの様子がおかしいよ。いくら剣道やってたからって、こんなに強いなんておかしい。

さくら

気のせいだったらいいんだけど・・・

ちえ

さっ。行くよ。

血のついた顔で笑うちえの姿を見て、さくらは戦慄を覚えていた。この子は私の知ってるちえちゃんじゃない。本能でそう感じていたが、さくらにはどうする事もできなかった。

To be continued

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