八百万の神々はオモヒカネに頼まれたものを持って、ぞろぞろと天岩屋戸の前へ集合した。
するとそこにはかがり火が焚かれ、中心に大きなオケをひっくり返した即席ライブステージが用意されていた。その後ろには演奏の得意な神々が座り込み、楽器のチューニングをおこなっている。
八百万の神々は、そのライブステージの周りに集まると、おもむろに宴会の準備をはじめた。
隣には常世の長鳴鳥(とこよのながなきどり) ・ ・ ・ つまりは、超うるさく泣き叫ぶニワトリが柵の中に大量に入っている。普段はうるさすぎて、迷惑な害鳥扱いされている常世の長鳴鳥だが、今日はみんなから期待の視線を送られ、なんだかいつもより偉そうだ。
その奥では力自慢のタヂカラオが、岩戸の影に隠れた。