ちえ

はぁ。はぁ。はぁ。

さくら

はぁ。はぁ。はぁ。

ちえ

上手く抜けられたね。

さくら

うん。でも見て。あいつも方向転換してこっちに這って来てるよ。

ちえ

もたもたしてられない。行こう。

さくら

うん。

さくら

ああっ!ストーーーップ。

ちえ

何?どうしたの?

さくら

おトイレ行きたくなっちゃった。

ちえ

ええっ。駄目だよ。それどころじゃないよ。

さくら

でも、漏らしたらママに怒られちゃう。

ちえ

あいつらに捕まったら、死んじゃうかもしれないんだよ!漏らすくらいいいじゃない!

さくら

お願い。すぐ終わらせるから・・・

ちえ

もうしょうがないんだから!

ちえ

すぐ近くのトイレに行くよ。

さくら

うん。ごめんね。

さくら

じゃあ。入るね。待っててね。

ちえ

うん。早くしてね。

さくらは薄暗いトイレに入り、ドアをしめた。

さくら

ちえちゃん。いる?

ちえ

いるよ!

さくら

はぁ・・・。終わった・・・。

さくらは、トイレをすませ、ドアを開けた。

さくら

ちえちゃん。おまたせ。

話しかけたが、そこには、ちえの姿はなかった。

さくら

ちえちゃん?どこ?

さくら

隠れてるの?いたずらはやめてよ。

さくら

ちえちゃん?

誰もいない薄暗いトイレに、さくらの小さな声が響いていた。

to be continued

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