ここはアリスの自室。

彼女は明日の授業で提出する、
材料力学の問題集を解いているところだった。

材料力学ってのいうのは、
梁に荷重とかねじりがかかったら
どうとかってやつね。
物理でも似たようなことをやるでしょ?

――そうそう、
設定上ではアリスって理系なんですよ。
しかもそこそこ成績いいんだよね。
 
 

アリス

さーって、宿題が終わったぞー!

アリス

録画しておいた
『世界の盆栽 6時間スペシャル』を
じっくり見ようっと。

 
アリスはリモコンを操作し、
再生ボタンを押した。
 
 

テレビ

ザー!

アリス

あれ?

 
さらにアリスはもう一度、
リモコンを操作する。
 
 

テレビ

ザーザーザー!

アリス

目と耳がおかしくなったのかな?
砂嵐に雨の音だなんて……。

テレビ

『ザー!』って言ってんだよ!
これが現実だっ!

アリス

はぅあ、録画に失敗してる……。
楽しみにしてたのに……。

テレビ

ようやく現実を受け入れたか……。

アリス

もう何もやる気が起きない。
寝よ……。

 
そのやる気のなさは、
テレビが喋っていることに
ツッコミを入れないのを見れば明らかだろう。

いつもなら
ツッコまずにはいられない子なのだから。



ちなみに録画に失敗したのは、
電気泥棒が屋外コンセントに電子レンジを
繋いで使い、
録画時間にブレーカーが
落ちていたからである。
電子レンジの使用目的は洗濯物の乾燥だ。
 
※ギャグです。
 絶対にマネをしないでくださいネ♪
 

誰か……。
助けて……。 

 
アリスがふて腐れつつベッドにダイブし、
今から眠ろうと思っていた矢先のことだった。

どこからともなく不思議な声が聞こえてくる。
 
 

アリス

今、誰かの声が
聞こえたような……。

あっ! あなた、
私の声が聞こえるのね?

アリス

あれっ?
今の声、空耳じゃなかったんだ!

そりゃそうよ。
空耳じゃないわよ。
だってタ●リさんはいないもの。
安●さんもいないわよ。

アリス

…………。

アリス

さーて、寝よっと。

ちょっと!
なんでスルーするのよ?
あ、『スルーする』って
別にダジャレじゃないんだからね?

アリス

だって、
そういうボケを言う人と
関わり合いたくないもん。

アリス

わたし、
普段からツッコミばっかりで
疲れてるの。
せっかくこの作品が
不定期更新になって休めると
思ったばかりなのにさ……。

あら、それは残念ね。
意外にこの作品には根強いファンが
いるみたいよ?
そうじゃなかったら、
こんなに早く
新作を投入するわけないでしょ?

アリス

へぇ~!
それは意外っ!!

だから話を聞いてちょうだいな。
ネタを消化しきれずに
終わっちゃうじゃないのよんっ♪

アリス

ほら、やっぱり。
ネタがあるんじゃん……。

いいじゃない。
ツッコミ担当だからこそ、
あなたが主人公に
選ばれたわけだし。
キララとかシャムなんて、
歯ぎしりして悔しがるわよ。
今回のエピソード、
出番が少ない予定だから。

アリス

……っ!?

アリス

……声の主って、もしかして作者?

…………。
ちちち、違うわよっ!

アリス

じゃ、なんで
キララやシャムのこと
知ってるの?
出番がどうとか言ってるし……。

――いいから話をお聞きっ!
この小娘っ!!

アリス

とうとう逆ギレだよ……。

……コホン。では気を取り直して。


今、この世界は
『無し無し帝国』によって
消滅させられそうになっています。
そのエージェントが
もうすぐやってくるのです。

アリス

へぇ……。

ヤツらはこの世界を
消滅させたあと、
歌舞伎役者だけの国を
作ろうとしています。
そして空いた土地では
主食の梨を栽培するつもりです。

アリス

『なし』つながりなワケね……。

 
あー、ちなみに補足だけど、
歌舞伎役者の社会を『梨園』というのよ。

 

アリス

あれ?
今の地の文って、作者だよね?
作者の口調が……。

 
ちちち、違うわよ――じゃなくて、
違いますよ!
声の主と作者は関係ありません!
別人なのですっ!

何の証拠があって
そんなことを言うんですっ?
 
 

アリス

まー、いいけどね……。

エージェントの名は
『へらぶなっすー』。
ヘラブナとナスの妖怪です。
ちなみに声は低音です。
千歳船橋(東京都世田谷区)の
非公認キャラクター
……だったらいいなっ♪

アリス

コラ待てーっ!
それ、やばいだろーっ!!
あと『だったらいいなっ♪』って
アンタの希望なんて
聞いてないっての!

素晴らしいッ!
流れるようなツッコミ、
グッジョブ!

でもヘラブナとナスですよ?
声は低音ですよ? 妖怪ですよ?
これだけ違っていれば、
もはやアレとは別物でしょう。

アリス

まぁ、確かに……。

私は別の驚異から
世界を守らねばなりません。
そこでこの世界をアリス、
あなたに守ってもらいたいのです。

アリス

わたしがっ!?

あ、これもう決定事項だから。
常任理事国ではないあなたに、
拒否権はありません。

アリス

おい、ふざけんなっ!
わたしは嫌だかんねっ!

もちろんタダとは言わないわよ。
もし引き受けてくれたら、
イケメンを彼氏にしてあげるから。
お金持ちにもしてあげる。
ほかにも優遇措置を
用意してるわよん。

アリス

それっ、ホントっ?

当たり前じゃない。
私はこの世界の神みたいなものよ?
なんだって叶えてあげる。
例えば――

 
 
 

はい、これ契約金。
あなたにあげる。

アリス

……っ!?

これで棒状のうまい駄菓子を
買えるだけ買いなさい。

アリス

そんなに買ったら
置く場所がないって……。

ほかに望みはある?
不老不死? ギャルのパンティ?
異常気象を止めることだって
できるわよ?

アリス

キララとシャムに
天罰を与えることってできる?

できるけど、
アンタも意外に腹黒いのね……。
まぁ、いいわ。
――ミレッ、ミレッ、
落ち穂でポイっ!



 

キララ

ふんぎゃあああああああぁっ!

シャムロット

ふべらぁあああああああぁっ!

 
キララとシャムに雷が落ちた。
999ポイントのダメージ!
 
こうか は ばつぐんだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



 

これでどう?

アリス

わたし、
なんでもやりますっ!

交渉成立ね。
んじゃ、アリスには
魔法少女『ありありアリス』に
なって、
へらぶなっすーと戦ってもらうわ。

アリス

がんばりまーすっ!

それとマスコットキャラを
派遣するわね。
魔法少女もののお約束でしょ?
もし私に何か要求がある時は、
そいつに頼めばOKだから。

アリス

御意っ!
――って、
これはシャムの口癖だっけ?
でも使っちゃうもんねっ!
文句なんか言わせないんだから!
わたしが主人公なんだもんっ!

……あんた、
絶対に権力を持たせちゃ
いけないタイプね。
結婚したら鬼嫁になりそう。

アリス

うるさいっ!
それよりさっさとマスコットを
派遣しなさいよっ!

いやぁ、それが話し過ぎちゃって、
今回は容量的にもう終わりだわ。
マスコットの登場は
次回へ持ち越しね。

アリス

ほらっ!
あんたがくだらない話ばっかり
してるから~!!
不定期更新なのに~!!!

――というわけで、
今回はここまでよ。
次回更新日は未定。
気長に待っててねっ♪ うふっ♪




To be continued……
 

Vol.18 魔法少女ありありアリス 【第1話:魔法少女になっちゃった!(1)】

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