ここはアリスの自室。
彼女は明日の授業で提出する、
材料力学の問題集を解いているところだった。
材料力学ってのいうのは、
梁に荷重とかねじりがかかったら
どうとかってやつね。
物理でも似たようなことをやるでしょ?
――そうそう、
設定上ではアリスって理系なんですよ。
しかもそこそこ成績いいんだよね。
ここはアリスの自室。
彼女は明日の授業で提出する、
材料力学の問題集を解いているところだった。
材料力学ってのいうのは、
梁に荷重とかねじりがかかったら
どうとかってやつね。
物理でも似たようなことをやるでしょ?
――そうそう、
設定上ではアリスって理系なんですよ。
しかもそこそこ成績いいんだよね。
さーって、宿題が終わったぞー!
録画しておいた
『世界の盆栽 6時間スペシャル』を
じっくり見ようっと。
アリスはリモコンを操作し、
再生ボタンを押した。
ザー!
あれ?
さらにアリスはもう一度、
リモコンを操作する。
ザーザーザー!
目と耳がおかしくなったのかな?
砂嵐に雨の音だなんて……。
『ザー!』って言ってんだよ!
これが現実だっ!
はぅあ、録画に失敗してる……。
楽しみにしてたのに……。
ようやく現実を受け入れたか……。
もう何もやる気が起きない。
寝よ……。
そのやる気のなさは、
テレビが喋っていることに
ツッコミを入れないのを見れば明らかだろう。
いつもなら
ツッコまずにはいられない子なのだから。
ちなみに録画に失敗したのは、
電気泥棒が屋外コンセントに電子レンジを
繋いで使い、
録画時間にブレーカーが
落ちていたからである。
電子レンジの使用目的は洗濯物の乾燥だ。
※ギャグです。
絶対にマネをしないでくださいネ♪
誰か……。
助けて……。
アリスがふて腐れつつベッドにダイブし、
今から眠ろうと思っていた矢先のことだった。
どこからともなく不思議な声が聞こえてくる。
今、誰かの声が
聞こえたような……。
あっ! あなた、
私の声が聞こえるのね?
あれっ?
今の声、空耳じゃなかったんだ!
そりゃそうよ。
空耳じゃないわよ。
だってタ●リさんはいないもの。
安●さんもいないわよ。
…………。
さーて、寝よっと。
ちょっと!
なんでスルーするのよ?
あ、『スルーする』って
別にダジャレじゃないんだからね?
だって、
そういうボケを言う人と
関わり合いたくないもん。
わたし、
普段からツッコミばっかりで
疲れてるの。
せっかくこの作品が
不定期更新になって休めると
思ったばかりなのにさ……。
あら、それは残念ね。
意外にこの作品には根強いファンが
いるみたいよ?
そうじゃなかったら、
こんなに早く
新作を投入するわけないでしょ?
へぇ~!
それは意外っ!!
だから話を聞いてちょうだいな。
ネタを消化しきれずに
終わっちゃうじゃないのよんっ♪
ほら、やっぱり。
ネタがあるんじゃん……。
いいじゃない。
ツッコミ担当だからこそ、
あなたが主人公に
選ばれたわけだし。
キララとかシャムなんて、
歯ぎしりして悔しがるわよ。
今回のエピソード、
出番が少ない予定だから。
……っ!?
……声の主って、もしかして作者?
…………。
ちちち、違うわよっ!
じゃ、なんで
キララやシャムのこと
知ってるの?
出番がどうとか言ってるし……。
――いいから話をお聞きっ!
この小娘っ!!
とうとう逆ギレだよ……。
……コホン。では気を取り直して。
今、この世界は
『無し無し帝国』によって
消滅させられそうになっています。
そのエージェントが
もうすぐやってくるのです。
へぇ……。
ヤツらはこの世界を
消滅させたあと、
歌舞伎役者だけの国を
作ろうとしています。
そして空いた土地では
主食の梨を栽培するつもりです。
『なし』つながりなワケね……。
あー、ちなみに補足だけど、
歌舞伎役者の社会を『梨園』というのよ。
あれ?
今の地の文って、作者だよね?
作者の口調が……。
ちちち、違うわよ――じゃなくて、
違いますよ!
声の主と作者は関係ありません!
別人なのですっ!
何の証拠があって
そんなことを言うんですっ?
まー、いいけどね……。
エージェントの名は
『へらぶなっすー』。
ヘラブナとナスの妖怪です。
ちなみに声は低音です。
千歳船橋(東京都世田谷区)の
非公認キャラクター
……だったらいいなっ♪
コラ待てーっ!
それ、やばいだろーっ!!
あと『だったらいいなっ♪』って
アンタの希望なんて
聞いてないっての!
素晴らしいッ!
流れるようなツッコミ、
グッジョブ!
でもヘラブナとナスですよ?
声は低音ですよ? 妖怪ですよ?
これだけ違っていれば、
もはやアレとは別物でしょう。
まぁ、確かに……。
私は別の驚異から
世界を守らねばなりません。
そこでこの世界をアリス、
あなたに守ってもらいたいのです。
わたしがっ!?
あ、これもう決定事項だから。
常任理事国ではないあなたに、
拒否権はありません。
おい、ふざけんなっ!
わたしは嫌だかんねっ!
もちろんタダとは言わないわよ。
もし引き受けてくれたら、
イケメンを彼氏にしてあげるから。
お金持ちにもしてあげる。
ほかにも優遇措置を
用意してるわよん。
それっ、ホントっ?
当たり前じゃない。
私はこの世界の神みたいなものよ?
なんだって叶えてあげる。
例えば――
はい、これ契約金。
あなたにあげる。
……っ!?
これで棒状のうまい駄菓子を
買えるだけ買いなさい。
そんなに買ったら
置く場所がないって……。
ほかに望みはある?
不老不死? ギャルのパンティ?
異常気象を止めることだって
できるわよ?
キララとシャムに
天罰を与えることってできる?
できるけど、
アンタも意外に腹黒いのね……。
まぁ、いいわ。
――ミレッ、ミレッ、
落ち穂でポイっ!
ふんぎゃあああああああぁっ!
ふべらぁあああああああぁっ!
キララとシャムに雷が落ちた。
999ポイントのダメージ!
こうか は ばつぐんだ。
これでどう?
わたし、
なんでもやりますっ!
交渉成立ね。
んじゃ、アリスには
魔法少女『ありありアリス』に
なって、
へらぶなっすーと戦ってもらうわ。
がんばりまーすっ!
それとマスコットキャラを
派遣するわね。
魔法少女もののお約束でしょ?
もし私に何か要求がある時は、
そいつに頼めばOKだから。
御意っ!
――って、
これはシャムの口癖だっけ?
でも使っちゃうもんねっ!
文句なんか言わせないんだから!
わたしが主人公なんだもんっ!
……あんた、
絶対に権力を持たせちゃ
いけないタイプね。
結婚したら鬼嫁になりそう。
うるさいっ!
それよりさっさとマスコットを
派遣しなさいよっ!
いやぁ、それが話し過ぎちゃって、
今回は容量的にもう終わりだわ。
マスコットの登場は
次回へ持ち越しね。
ほらっ!
あんたがくだらない話ばっかり
してるから~!!
不定期更新なのに~!!!
――というわけで、
今回はここまでよ。
次回更新日は未定。
気長に待っててねっ♪ うふっ♪
To be continued……