それでは、今日からみんなのお友達になる。三星 宝ちゃんだ。
みんな仲良くな。

多嘉良

よ・・・よろしく・・・・おねがいします・・・

深雪

・・・大丈夫かしら・・・

センセー、しつもーん

なんだ?染井。あと、手を上げてから喋ろうな。

はーい。

でー、その子って深雪ちゃんの家族さんですかー?

深雪

親戚の子よ。
大きな仕事があるらしくって少しの間預かっているのよ。

多嘉良

預かってるってなぁ・・・物かよ俺は

そっかー、世知辛いね〜
でもよろしく〜

多嘉良

せ・・・世知辛い・・・のか?

多嘉良

よ・・・よろしく

・・・そろそろ席についてくれないか?授業が始められないのだが・・・

ヘイヘイホーだよー

多嘉良

クラス違うだけでもこんなに違うんだな・・・

あれから二か月間
俺は深雪の家で・・・肩身の狭い生活をしていた。
体の変化は進み、声は女性の声帯に・・・
もちろん
胸は増えないし、下もそのまま付いている。

何より、記憶の曖昧化が進み、部分的に覚えている程度
とりあえず作った過去の出来事ノートを毎日深雪が朗読してくれている。(枕もとで)

多嘉良

変な子ぎつねにはにらまれるし。
お兄さんには出会い頭に「お前を殺す・・・」だもんなぁ・・・

あと、変な神様がいたけど・・・
ホント、家じゃ気が抜けないよ。

多嘉良

まぁ、今も気が抜けないが・・・

ほらほら〜多嘉良っち。
次は体育だよ。着替えなきゃ!!

多嘉良

わ・・・私は見学だからッ!!

多嘉良

そう、クラスの下着姿を特等席で見ている状態なわけですよ。
でもね・・・この据え膳・・・

深雪

・・・・・

多嘉良

無言の圧力がいっちゃん怖い!!

んー?どうしたのさー。

まさか、胸にコンプレックスがあるとか?
でもねー、大きいと大変なんだよー。
肩こりとか洋服選びとかー

これくらいがちょうどいいよー

多嘉良

は・・・はは・・・
ソウデスカー(ってか、触んな)

深雪

おっほん!!

多嘉良

まて!!深雪!!誤解だー!!

深雪

何も言ってないわよ。
た・か・ら・ちゃん

多嘉良

目が笑ってませんが?

・・・なーんか、不思議な感じだよね。二人とも・・・

深雪

そう?普通だと思うのだけれど・・・

・・・そうだねー

多嘉良

と・・・とりあえず・・・午前中が終わったー

今考えると、なんで俺はこんなことしてるのか分からない。

こんな神経を削って生活しなくてもどう見たって女の子だし・・・
・・・女の子だし・・・

絶対、こんなのおかしい!!間違っている!!

そうだ、俺は・・・

多嘉良

ハーレムだってこと忘れちゃダメなんだ!!
そう、このクラスの七割は女の子だし。

何より、かわいい子がいっぱいいるし!!
そう、今へこたれていてはいかんのだ!!そう、これからだ!!

深雪

なにが、「これから」なのかしら?

多嘉良

・・・なん・・・だと・・・

俺の学校生活はこんなハーレムになるはずだ

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