○魔王城 王の間

勇者つんつく

何の妨害もなく、意外とあっさりと着いたな。

剣闘士パティ

おかしいわね。部下が一人も居ないなんて・・・

魔王ミネバ

部下など必要ないのだよ。私は圧倒的に強いからな。

剣闘士パティ

出たわね・・・

魔王ミネバ

くくく。さて。どうしてくれようか・・・

勇者つんつく

みんな先制攻撃だ!速攻終わらすぞ!

剣闘士パティ

ええいっ!ゆるふわにゃんこストリーム!

魔王は、パティの剣を易々と2本の指で受け止め、不敵に笑った。

魔王ミネバ

何かしたか・・・

剣闘士パティ

くっ。駄目だわ。全然通用しない。

アリシア

みんなは下がって下さい!今から究極の魔法を放ちます。全ての世界の嫉妬心を集めて、炎に変換して放ちます!

勇者つんつく

なんだか分からんが凄そうだ・・・

アリシア

嫉妬の炎!

魔王は一歩も動かず、片手を振りかざすだけで、風を起こし、炎をかき消した。

魔王ミネバ

効かんなぁ・・・

魔法使いミラノ

次は私の番です。まず魔力を溜めます。1時間程時間を稼いでください。

勇者つんつく

長すぎ。無理。

魔法使いミラノ

ですよね。とほほ。ごめんなさい。

剣闘士パティ

つんつく!もうあんたしかいないわ。なんとかしなさい!!

勇者つんつく

うおおおお!勇者の剣!

魔王ミネバ

・・・

魔法使いミラノ

効いてませんね・・・

魔王ミネバ

次はこちらの番だな。煉獄!

勇者つんつく

うわっ

勇者は突然の炎を避けることが出来ず、黒こげになった。

剣闘士パティ

あっ・・・

魔法使いミラノ

勇者様・・・

アリシア

駄目です。心臓が停止しています。

勇者つんつく

・・・

魔王ミネバ

さてと・・・

魔王は勇者に向かって手をかざし、勇者の体へと不思議な光を放った。

勇者つんつく

はっ!生き返った!一瞬、あの世のような不思議ワールドへと旅立っていた。

魔法使いミラノ

あの世ってどんな所でしたか?

勇者つんつく

大量のオカマがいて、脱衣マージャンをしていた。

剣闘士パティ

それはきっと地獄ね。

勇者つんつく

あれやっぱ地獄かぁ・・・。死んだら地獄行きとか嫌だなぁ。

アリシア

ま、まぁ。また生き返った事ですし、これから頑張れば大丈夫ですよ。挽回しましょう。

勇者つんつく

まぁそうだな。そうしよう。

勇者つんつく

ところで俺はどうやって生き返ったんだ?

魔王ミネバ

私が生き返らせたのさ。

勇者つんつく

なぜそんな事を?

魔王ミネバ

優しさかな?

勇者つんつく

魔王の半分は優しさで出来ているってか・・・

魔王ミネバ

そういう事だ。では再び死んで貰おうか。

勇者つんつく

うわっ

勇者は襲ってきた炎を避けられず、また黒こげになった。

剣闘士パティ

また死んだ!

魔法使いミラノ

本日2回目!

魔王ミネバ

ほれっ

勇者つんつく

はっ。生き返った!

魔王ミネバ

じゃあ死ね!

勇者つんつく

ちょっと待った!なぜ俺を殺したり、生き返らせたりする!意味が分からん。

魔王ミネバ

ふん。さっき言っただろ。魔王の半分は優しさで出来ている。そして残り半分は・・・

魔王ミネバ

悪意だ!

魔王ミネバ

お前は何度も蘇り、そして死ぬ。それを何度も繰り返し、永遠に苦しみ続けるがいいっ!

勇者つんつく

お前性格悪すぎだろ。絶対友達いないわ。

魔王ミネバ

魔王にそんなもの必要ない。

勇者つんつく

くっ・・・精神攻撃も効かないか・・・

魔王ミネバ

では、もう一度死んで貰おうか。

勇者つんつく

くっ・・・こうなったら一か八か。あの指輪を使う!

勇者つんつく

いでよ!変態野郎!

呼んだ?

勇者つんつく

呼んだ。お前、盾になってくれ。

えーっ。いきなり呼んでおいてそれですか?

勇者つんつく

お前の使い道なんてそれくらいしかないだろう?

ひどい・・・

第46話 魔王との死闘

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