それは当時帝国と呼ばれていた伝承派から、小国ハイドレンスの独立宣言があがったことからはじまる。
小国ハイドレンスの地下には多くの資源があったということが発覚し、暴走しつつあった帝国から手を切ろうとしたというのが公式見解だ。
ハイドレンスの後を追うように、帝国に位置していた弱小国は次々と独立、または王都連合への加入を宣言。
猛威を振るっていた帝国は、あっという間に領土を失った。
しかし帝国はそれを発端にし、近隣国への強襲、支配を開始。
血露戦争のはじまりである。
多くの血が流れ、多くの死が蔓延った聖戦とは程遠い死戦。
その最中に、勇者はいた。