勇者ともう一人が買い物をしているころ、宿では仲間たちが自由に過ごしていた。

騎士

……。

剣闘士

ん?騎士、何やってんだ?

騎士

……手入れ。

剣闘士

手入れ?なんの?

騎士

……剣。

剣闘士

剣って手入れすんのか!?

騎士

……。

騎士

……剣闘士はしないの。

剣闘士

こんなんテキトーに洗っとけば平気だって!

騎士

……。

剣闘士に手を差し出す騎士。

剣闘士

なんだ?

騎士

……手入れする。

剣闘士

ほんとか!ありがとな!

騎士

……。

魔法使い

ふー。いい湯だったー。

そこにお風呂から上がった魔法使いが現れた。

剣闘士

おお、魔法使い。お前よく風呂入ってるな。

魔法使い

入れるうちに入っておかないとねー。

魔法使い

そっちはなにしてんの?

剣闘士

騎士に剣見てもらってんだ。

魔法使い

剣使う人たちは大変だねー。

剣闘士

そういや魔法使いって武器なに使ってんだ?やっぱ杖か?

魔法使い

あんなの邪魔になるだけだから使わないよ。

魔法使い

魔法は道具がなくてもどうにかなるからね。

魔法使い

あんま得意じゃないから戦いたくないけど。

騎士

……できた。

剣闘士

おー!すっげえきれいになってんな!

剣闘士

ありがとな騎士!

騎士

……。

魔法使い

あたしも姫に飲まれて薬が減ってきたから調合しなきゃなー。

剣闘士

食えるもんはあるか!?

魔法使い

ないよー。

騎士

……。

魔法使い

んー?騎士興味あるー?

騎士

……ある。

魔法使い

じゃあちょっと手伝ってー。

騎士

……わかった。

剣闘士

わたしも手伝うぞ!

魔法使い

じゃあお願いねー。

こうして、勇者たち一行の少ない休暇は過ぎていった。

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