村で休暇をとっている勇者たち一行は、それぞれ自由な時間を過ごしていた。

勇者

ここらは魔物とかは出るのか?

いえ、この辺は平和ですよ。

向こうの山は凶暴な動物や魔物が出るとよく聞きますが。

勇者

そうか、ありがとう。

勇者は魔王討伐のため情報収集をしていた。

勇者

山か…。

情報は集まりましたか?

そして、なぜかついてきた姫は、何もせず悠々と歩いていた。

私だって手伝ってます!

私はなにも知らない。

勇者

次は山に向かうことになりそうだ。

山ですか?

勇者

山で魔物が現れるらしい、魔王が居場所につながるかもしれないからな。

じゃあ、いろいろ準備していかないとですよね。

勇者

そうだな、ついでに買い物もしていくか。

はい!

いらっしゃいませ。

勇者

山に行くつもりなんだがなんか持っていくべき物はあるか?

山って向こうの山?

勇者

そうだが?

あんまり行くことはオススメできないけど。

勇者

行かなきゃならないんだ。

そう。ならあの山について知ってることを教えておくわね。

あの山はよく魔物が出てくるんだけど、他にも幻覚を見たりするみたい。

勇者

幻覚?

ええ、帰ってこれた人が言うには、仲間が突然襲って来たり、倒せない魔物が出てきたりしたそうよ。

それってどうにかできないんですか?

なにが原因かわからないから、なにもできないのよね。

でも、現実とはなにか異なる点があるみたいだから気付けないことはないみたいだけど。

勇者

なるほどな、ありがとう。

あとは食糧とか飲み物をたくさん持ってたほうがいいわよ。自生してるものもあるけど、食べれないものも多いから。

いろいろありがとうございます。

いいえ、気を付けて行ってきてね。

勇者

次の場所も大変そうだな。

そうですね。

「でも、勇者様と一緒ならどこへでも大丈夫です。」

と、少しでもヒロインとしての株を上げようとしている姫は、露骨な発言する。

そんなこと言ってないじゃないですか!

勇者

まあ、危ない時はオレがしっかり守ってやるからさ。

……。

はい!

こうして、真面目な勇者は次の目的地を見つけ、ヒロインとして力不足な姫は好感度を上げることができなかった。

余計なお世話です!

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