家まで殆ど同じな幼馴染が居るというのに、帰り道はやはり一人である。
コンビニでホットスナックを買い食いしながら、家へと帰る。左手が森、右手が住宅地になっている帰り道。何故か俺と水希の家は森側にある。
左手には大きな神社があるのだ。どういう訳か知らないが、水希の両親だか爺ちゃんだかが趣味で穂苅の敷地に神社を造り、うちはその隣に家を建てたが故にこうなった、という事らしい。
俺は神社についてあまり詳しくないので、その理由もよく分からない。だがまあ、穂苅の家の隣には神社があって、信仰される神様だって居る。
とにかく、物心付いた時からそんな神社で遊んでいた。境内に辿り着くまでの長い階段の先を、呆けた頭で見る。