第1話「毒入りスープ」07
第1話「毒入りスープ」07
最後の部屋の探索を済ませ
集めたヒントを元にテーブルを囲む探索者たち
どんな結論であれ、今回でこのお話もお終いです
とりあえず、拳銃を持ったままじゃな
渡してくれるか?
……。
(頷いて素直に拳銃をジュンヤに渡す)
書いてあった通り、いい子だねー
キミの名前は……?
とりあえず、座りなさいな
……。
(コクリとうなずき席に座る)
えっと、まずは……
これまでの事を地図に書き込むね
あの蛇は「活きのいものをたべなきゃいなくならない」
そして、遺体じゃダメだったという事は
……。
あの文章の意図はさ
こいつを投げ込めって事だよな
そんな事するぐらいなら、私が行くわよ!
ダメ―ッ!!
冗談、冗談
でもさ、最初の指示があった紙を見直してて気づいたんだけどよ
あの部屋に行く意味って
無いんじゃね?
スープが「血」の事で
調味料が「毒」
合わせたものがちゃんとしたスープ?
もう、揃ってるっていう事でいいの?
でもこれを飲んだら死ぬんだよな?
死ぬ覚悟をして飲むようにと書いてあったね
確実にするのなら、スープの分量を減らして
スプーン一杯で致死量を取れるようにしよう
お皿に用意した毒とスープを混ぜて……
スプーン一杯分を配るね
あ、4本分用意して……
?
キミも一緒にここから出るのなら
一緒に飲んでくれるかな?
……。
(少し悩んでから、コクコク頷く)
ろうそくは尽きて、白く細い煙が立ち上る
ここまでの会話で5分経過、残り時間は僅か
これ以上、迷っててもしょうがないね
スープを飲むよ!
ゴクッ
ゴクッ
ゴクッ
ゴクッ
スープの毒を致死量接種し、探索者たちの体には毒が回る
毒の強さ「POT25」と対抗ロールだけど、15以下は自動失敗だから
全滅です
あれ?
幻覚と共に呼吸と心拍が荒く激しくなっていき、探索者たちの心臓はだんだんと弱り
1分の後に全員の意識が無くなるよ
駄目だったの……かな……
……。
今なら傑作が……描けるのに……
筆がねぇ……。
失敗……?
女の子は……?
……。
(しばらく痙攣した後、動かなくなった)
ここで全員の視界が白く染まり
吠えるような声が語り掛ける
「勇敢なるものよ 現へと還るがいい」
次に目を覚ました時
昨日寝たそれぞれの場所で目を覚まし
何事もない日常に戻るのでした
……え? 生還?
見事生還
おめでとー!
ふぅ……死んだかと思った
びっくりしたー……
最後に後日談を入れるけど
先に今回の報酬と、正気度の回復をしよう
クリティカル及び、初期値成功の成長
正気度回復の報酬ロールの結果
・技能成長
目星 ➡ 成長失敗
・正気度ポイント回復
現在値50 ➡ 回復後61
・技能成長
なし
・正気度ポイント回復
現在値70 ➡ 回復後88
・技能成長
なし
・正気度ポイント回復
現在値43 ➡ 回復後61
今回、女の子救出でボーナスを出してるよ
ここから多少の改変が入ります
後日談
現実の世界に戻ったみんな
東京に住んでいるマサミさんに焦点を当てて話すね
マサミさんは勤務する病院での、いつも通り平和な日常に戻るのだけど
変な夢だったけど
体に変調があるわけでもないし
あの日は飲みすぎたからなぁー
ほのぼの日々を過ごしてるよ
そんな中、一か月ほど経ったある日、警察から奇妙な調査協力を受けることになるよ
ある少女と刑事の、体の変調に関して
……体の変調?
依頼してきたのは「嵯峨崎署」というところの刑事さん
患者としてマサミさんの目の前に現れたのは、あの夢で会った女の子によく似た少女
名前は「名賀斗 可奈」ちゃん、17歳の時に失踪して最近発見されたらしいよ
現実にいた女の子だったの?
そのようだね
続きは機会があれば、次回のセッションでー
毒入りスープ、これで終了です!
おつかれー
生きて帰ったよー ( ´ ▽ ` )
また巻き込まれるんだろうな!
どんとこいだわ
無事全員生還することができましたね
しかし、神話的恐怖の片鱗に触れた探索者は
このまま平穏へ戻る事はできないのです
次回、よろしければ
リプレイ第2話 嵯峨崎編をお楽しみに
リプレイ第1話完成&無事完走お疲れ様でした〜!読みやすかったですっ ゲームした日のことを思い出してニマニマしながら読んでしまいました。またゲームもリプレイも楽しみにしています(’ω`*)
くさかべゆうさま お名前拝見したことがあると思いましたら、私より先にTRPGリプレイ書かれてた方でしたねw 「初回は飴をばらまくのだ…」と、脳裏に何かがよぎり、むしろ正気度ポイントプレゼント用としました! だんだん難易度上がっていくと思いまーす!
ちょうど最近、「毒入りスープ」をプレイしたところでとても楽しく読ませて頂きました。いろんなプレイを拝見させていただくのも楽しいですね。次回のリプレイも楽しみにしています!
ありがとうございます!毒入りスープのシナリオの良さと、クトゥルフのネームバリューに助けられているばかりですが、コツコツ書いていきたいと思います。
なによりKPが楽しんでいますので、TRPGの楽しさが伝わるよう頑張っていきます!