「美奈ちゃんって、✕✕✕らしいよ」
「え!?私は✕✕✕って聞いたよ?」
 くだらない。そんな事を言って何になるの?
「噂通りなら、美奈ちゃんは✕✕✕の✕✕✕ってことになるじゃんww」
 はあぁ、、、声にすらならないため息が日の光とともに影に飲まれていく
「ねえ美奈ちゃん!いや、殺人鬼のゲーマー?かな?」
「なあ返事しろよ。あのう・わ・さホントなのかな??」
これは私が嘘みたいな噂を流されて
「本当だよ」
その噂が本当だった話だ。


え?w」
教室が静まり返る。まあどうでもいいことなのだけど。
「ウソだよ。」
まあわたしは殺人鬼でもありゲーマーでもあるのだが。お前らは嘘だと思っておけ、ということだ。
「そ、そうだよなwそんなわけねえよな!だってお前、『ゴ美奈』だもんなw」
そんなどうでもいい会話から、今日もめんどくっさい学校が始まる。
「なあ、ゴ美奈、これ買ってこい。代金はお前の金から払えよw」
「ねぇゴ美奈ちゃ〜ん。肩もんでぇ?」
「おい、ゴ美奈!掃除しとけよ!w」
先生も、クラスメイトも、先輩も、後輩も、みんな敵。でも辛くない。痛くも痒くもない。だってわたしには楽しみがあるから。
「なあ、ヒガンバナの昨日の動画見たか!?めっちゃカワボでゲームも上手かったよな〜」
「うちのゴ美奈もゲーマーだっけ?wぜんぜん違うよね〜w」
とっても楽しそうに、私の話をしている人を見る。それが私の楽しみだ。私はゲーマーだ。ゲーマー『ヒガンバナ』YouTubeのチャンネル登録者数は驚異の400万人。ゲームの腕前も世界的に有名なレベルだ。今の私と普通の私を比べて楽しそうに話している。なんておもしろいんだろう!あ、でもこっちの私のはなしも好きだ。
「みんなが話してるヒガンバナもすごいけど、こっちの彼岸花のほうがやばいんだよな、、、」
「彼岸花?あぁ、そっちのほうか。」
殺し屋『彼岸花』有名な殺し屋で、身長体重性別、何も知られていない。誰かって?もちのろん、わたしだ。殺し屋と人気ゲーマーといじめられっ子。全部私。あぁとっても楽しいな。その人気者、『ヒガンバナ』と『彼岸花』が私だと知ったら、どんな顔をするのだろうか。うれしい?悲しい?怒る?びっくりする?あぁ楽しいな。こういうことを想像するのが、『太陽がある時間』のわたしの、唯一の楽しみだ。

殺人鬼のゲーマーに恋は難しい1ウソだよ

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