人類がゼラファリに支配された世界。そこで人間は厳格な管理の下、奴隷として生きることを余儀なくされていた。毎年開催されるヴァスティカップ、それは少しでも良い暮らしを夢見る人類にとっての唯一の希望だった。ヴァスティカップに勝てば奴隷統括者として今よりも良い暮らしができる。今年、20回目のヴァスティカップが終わった。ヴァスティカップとはゼラファリ1チームと人類4チームがゴールにボールを決めて得点を競い合うスポーツ「ヴァスティ」の最強チームを決める一年に一度のお祭りで暴力などの妨害も認められてる格闘技とサッカーを足したようなものだ。試合は立体的で無重力の空間の中で行われる。今年、私は選手としてヴァスティカップに参加したが、根底にある人類の愚かさに気づかされた。4チームで協力して戦っていたが勝利の直前人間同士の裏切り、妨害による自滅。立場が違えばゼラファリも裏切り会うのだろうか?いやないだろう、ゼラファリは種としての利益を求めているように私は感じた。ロボット程では無いが感情が弱いような感覚。借金の取り立てが来た。負けた私にはもう売れるものはない。

何も。

第0話 名無しの日記

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