「先生!ここに扉があるんですが」
先生は急いだように駆け上がってきた。
「扉?出入り口以外の扉なんて見たこと無いけど」
そして先生が扉を見ると明らかに動揺していた。
「これは……」
「先生、これは一体」
僕が問いかけても先生は一人で考え込んでいた。
「助手君、この扉は封印しなさい。」
先生はそう言い残すとその場を後にした。
扉に鎖とガムテープで固定すると先生のいる1階へ降りた。
「先生。あの扉はなんですか?今までこんなこと無かったじゃ無いですか」
先生はしばらく黙り込んだ後、一言だけ言った。
「今は知らなくて良いことだ」
まるで僕をあの扉に近づけさせないような……そんな感じが先生から感じた。