あれ?俺はなんでここにいるんだ?少し肌寒く、常に誰かに見られてるような空間。白く広いこの場所はどこからどこもなく、光が照らしてる。「おっと」ものにぶつかったようだ。しかし、その物は見えない。不思議だ。透明な物がいくつもいてある。しばらく歩いていると物は移動しないのか、空間の位置をだいたい把握した。空間は四角い箱みたいで、1箇所だけ大人2人が通れそうな穴があった。その穴をくぐると段差があり、つまずきそうになった。穴の向こうは、暖かく、刺すような光が自分を照らしていた。風があり、なんだか安心感が得られた。穴の向こう側は塀らしきものに囲まれてそれ以上行けなかった。塀は箱と箱を繋いでるらしい。ここで俺は一つの仮説にたどり着く、俺はこの場所に囚われていて、逃げ出さないようにしているのではないかと、。すると身近な排気音が聞こえた。そう、車の排気音だ。「誰かいるのか?」声をあげるが、返事がない。多分塀を超えた先から聞こえたはずだ。塀を超えていくか、ここで踏みとどまるか悩んでいると。今までいた奥の方からチャイムが鳴った。ピーンポーン「誰だ!」聞いてみても返事がない。「おい!」するとドンドンドンと壁を叩く音が聞こえてきた。「ヒッ」これには声をあげた。助けではなく、追ってだったのか?それとも俺を誘拐したやつだったり・・・俺は想像するほど血の気が引いていった。「うぁあああ」恐怖に追い立てられ、塀の方へ一直線に走った。ここを飛び降りればこっちのもとには戻れない。「・・・」ガチャっとなにかが開く音が奥から聞こえた。「まじかい」すぐそこまで来ているだ。「クッ」俺は勢いよくよく塀から飛び降りた。真っ逆さまに落ちていく感覚。グシャという音と共に地面に落ちた。全身を殴られたかのように痛い。「うっあぁああ」すると一瞬見えた。上司が自分のベランダから俺を眺めている姿を・・その時、俺は悟った。「あははは、」俺は最初から見えていたんだ。そうして彼の命の灯火は消えた。