「不倫してる」
「彼女が大事なんだ」
本当なんだ.......
悪い夢でも見てるのかな......
今までの旦那を思えば、
不倫なんて絶対にありえない。
旦那の好きなところが走馬灯のように駆け巡る。
ん??
走馬灯って死の直前に見るものだから意味が違うか。
いや、心が死ぬ直前だからあながち間違ってない。
......優しくて誠実で子煩悩で.....
子供とも昔はよく遊んでくれてたな......
ん??昔は???
そういやこの数ヶ月、
23:30帰宅なので平日夜は子供たちと遊べないのはもちろん、土日もスマホをずっといじってたり、急に1人で出掛けることが増えた
不倫を告白される約1ヶ月前、
生後8ヶ月の長女が誤飲の窒息で救急車で運ばれた。
その時、私は長男を連れて歯医者に行っており、
長女は旦那に預けて見てもらっていた。
幸い大事には至らなかったが、
息が出来ず、青くなり苦しそうにもがく長女を目の当たりにした旦那は、たいそうショックを受け、自分まで息が止まってたかのように顔面蒼白。
私はそれが不憫で
「私が見てた時だって同じ事が起こってたかもしれないよ。だから、あまり自分を責めないで。」
と、慰めた。
.......が、今思えば、もしかしたらその時、長女を放っておいて、不倫相手とLINEでもしてたのではないだろうか??
だって、普段、ガサツな私よりも旦那の方がよっぽど子供に対して心配性でよーく見てる。
誤飲の心配なんて私よりもしていて、小さいゴミも見逃さないくらいの人がなぜ。
また、別の場面を思い出す。
私が長女の妊娠中、
長男がショッピングモールでやっているヒーローショーを見たいと言った。
既に人だかりが出来てて、子供の身長では見れない。
普段はわがままを言わない長男が珍しく、意思表示したので、私は何としてでも見せてあげたかった。
旦那に「ねぇ、たまには見せてあげようよ。肩車してあげてくれる??」
とお願いしたら。
「ダメだ。」
とすごく不機嫌に。
しょうがないから、私が肩車する事にした。
慣れない肩車と臨月で大きなお腹、もし転んでしまえば、子供がケガをするかもだし、お腹ぶつけたり、力を入れすぎると流産の危険だってある。
ものすごく恐怖だったのを覚えてる。
それと同時に、周りは当たり前のようにパパが肩車してる。それに引き換え、うちはパパがいるのにママが肩車、しかも妊婦びっくり
切なくて泣きそうになったのも覚えてる。
肩車を拒絶した旦那は人だかりから離れたところで涼しい顔をしていた。
あの時は珍しく怒りが湧き上がったなー
しかもその時、スマホをいじっていなかったか
他にも過去の、不倫に繋がること以外の、
どうでもいい、アレ??と思うことまで思い浮かぶ。
「そういや学生時代、自転車の2人乗りする時は私が漕ぐ方だったなびっくり」
「私が咳喘息で殺虫剤のスプレーに弱いことも虫が大の苦手な事を知っているにも関わらず、家に出来た蜂の巣の退治を私にやらせたな」
「最近は体調悪くても看病されたことなどなく、熱が出てても私がご飯作ってたびっくり」
もしかしたら、私、
大事にされてなかった!?!?
もちろん、毎回そうではなく、優しい旦那であることがほとんどだったとは思う。
でも、今までは、「大好きな人。優しい。素敵」というフィルターで見えなくなっていた、アレ??が見えてきた。
18歳で出会ってすぐ付き合い、家族の形が変わっても、変わらず大好きだった.....私の約15年間にわたる恋。
もしかしたら、産まれたてのヒヨコが初めて見たものを親と勘違いして、ずっとついて回るのと同じ状態ですか??
まさに恋は盲目??
私は旦那の事を買いかぶり過ぎてたのかもしれない。
それと、大事なことを思い出した。
結婚直前、私が仕事を辞め、中距離恋愛を解消し旦那と再び同棲を始めた頃、棚の中に気になるものを見つけた。
ケバケバしい感じのするどこかのお店のカードでヤケに目についたので手に取った。
疎い私でもすぐにわかった!
風俗店のポイントカード
来店スタンプのところに、女の子の名前が書いてあるあせる日付的には中距離恋愛中のものだ。
......でもまぁ.....男の人だもん、そういう所もたまには行くよね
ただの付き合いかもしれないし
本気の浮気されるより、プロに息抜きさせてもらった方がいいよね。たまには。
....と当時の私はあまり気に留めなかった。
旦那にも何も言わず、そっと元に戻した。
でも、今思えば、
結婚意識してる彼女が居て、
仲悪いとかケンカしてるとかでもなく、
同棲長くてマンネリという訳でもなく、
25歳の若さで、
しかもおそらく私に逢いに来たついでに、
風俗に何度も通ってる事実にちゃんと向き合うべきだった。
そう、優しい旦那の裏には、
その頃からそういう気質があったのだ。
充実して幸せな状態でも、他の人を求めてしまう気質が
そうか......ポイントカードか.....
私は旦那のお財布に狙いを定めた