ある日、夫は仕事が休み。
友人と夜に食事をしてくると言った。
あまり出かける人じゃないから
私はいつも何も言わずに送り出していた。
でも今回だけは、体調が悪い。
遊びに行く前に病院に連れて行ってほしいと伝えた。
相変わらず点滴に通っている。
毎日ではないけれど
一週間ずっと調子のいい時はなかった。
食べられるときに食べては、時間差で吐くのを繰り返していた。
夫は、昼過ぎから出かけるから、母さんに連れて行ってもらおう、と
実家へ私を送り届けると
さっさと実家を後にした。
義母が注意してくれている言葉を遮って。
次の日に、私はついに小言を言ってしまった。
「なんで一緒に居てくれないの?」
「なんで付き添ってくれないの?」
「頑張って食事用意してるのに、なんで不満ばっかり言うの?」
夫は、私の訴えが普通じゃないと反論してきた。
「毎日仕事をして疲れているのに、ご飯が一品じゃ疲れも取れない」
「変わってあげられないのに吐いている隣で何もすることがない。」
「俺が何もやっていないみたいな言い方はやめてほしい」
心の中で感じていた小さな不安が
確信に変わった瞬間。
張りつめていたものが
パキンっと壊れた気がした。