晴丸

一話を読んで頂いた方、ありがとうございます

晴丸

でも、ストーリーの作り方、っていってるくせに、全然物語の作り方じゃないじゃん!

晴丸

って思った方、いらっしゃいますよね?

APRICOT

うん、わたしも思った

晴丸

なので、今回はわりとちゃんと、楽な物語の作り方について考えたいと思います

APRICOT

考える、なんだ

晴丸

だって晴丸も知らないもん(´・ω・`)

APRICOT

……あてになんないなぁ

晴丸

さぁ、Apricotちゃん。君は物語をどこから考える?

APRICOT

だから、そもそも、物語の作り方とかわかんないんだってば。作ったことないし

晴丸

……えー

晴丸

じゃあなんでストリエで作ろうと思ったの?

APRICOT

なんとなく、なんか作ってみたいな、って……ダメ?

晴丸

全然ダメじゃないです。とてもいいです

晴丸

ところで、なにを作りたいんですか?

APRICOT

んーなんかこう、おもしろいやつ?

晴丸

その『なんか』って? 

APRICOT

さぁ……わかんないけど……っていうかそれがわかれば苦労しないって

晴丸

だよねー

晴丸

このお話はそういう方に向けて話そうと思います

晴丸

じゃあ話題を変えて。物語を作ってください、っていわれたらどういう風に組み立てたらいいと思う?

APRICOT

場面も変わった

APRICOT

なにを作りたい、とかじゃなくて、どう組み立てるか、なんだ

晴丸

そうです。まずはそこです

APRICOT

それは、ほら、あれでしょ、起承転結、とかいうやつ

晴丸

起承転結は知ってるんですね

APRICOT

学校で習ったし

晴丸

はい

APRICOT

起承転結を考えれば、物語が出来るんじゃないの?

晴丸

じゃあ、それにそって考えてみてください

APRICOT

……それが出来ないから、困ってるんじゃん

晴丸

物語には、起承転結が必要……物語を作るには起承転結がないといけない。

APRICOT

うんうん

晴丸

それが間違いです! そんなこといってるから『物語が出来ない』とかいいだすんです!!

APRICOT

えっ

晴丸

そもそも、起承転結なんてのは漢詩の組み立て方であって、小説とか物語じゃないんですよ

APRICOT

でも、起承転結がちゃんとある物語の方が読みやすいし、読み手に伝わるんじゃ……

晴丸

そんなことはどうでもいいんだよ!!
物語のおもしろさと、起承転結は別物!!

APRICOT

は、はい

晴丸

それをどこの誰だか知らないですけど起承転結がきちんとあるのが望ましいとか語り出すからハードル上がって新規参入者が減るんです!!

APRICOT

熱いな……

APRICOT

じゃあ、どうしたらいいの?

晴丸

好きに書け!

APRICOT

なにそれひどくない?

晴丸

ほんとのことなのに

APRICOT

好きに書け、っていわれても書けないからあんたなんかに聞いてんじゃん

晴丸

……

晴丸

失礼。ちょっと取り乱しました

晴丸

気を取り直して、起承転結じゃないなら、物語をどう作ったらいいか

APRICOT

どう作ったら楽かが知りたい

晴丸

……わかりました。秘技をお教えしましょう

APRICOT

そんなのあるんだ

APRICOT

あるなら最初にいえよ

晴丸

まず、キャラクターを自分の好きなイラストから数人選びます

APRICOT

好みでいいの?

晴丸

いいです、好みで。展開の都合とかそんなくだらないことどうでもいいから! 心の命ずるままに、あなたのリビドーに訴えかけるイラストを選んで!

APRICOT

はい、選びました

Apricotは次の四人を選んだ

1

2

3

4

晴丸

この中の一番のお気に入りはどれですか?

APRICOT

この子……かな?

1

晴丸

ふーん、こういう男が好みなんだ

APRICOT

ど、どうだっていいだろ!

晴丸

はい、じゃあ、そのキャラクターの名前は?

APRICOT

ええと……隼人くん

晴丸

名付けの由来は?

APRICOT

え? そ、それもいうの?

晴丸

…………

APRICOT

ええ、と……く、クラスの気になる男子に似てて

晴丸

そうなんですね。まぁ、名付けの由来とか別にどうでもいいんですけどね

APRICOT

……いつか殺そう

晴丸

ではその隼人くん

晴丸

彼は死にました

APRICOT

えっ!? な、なんで!? 一番のお気に入りなのに!

晴丸

誰が殺したのか、どうしてなのか、犯人はこの中にいます

APRICOT

ゆ、許せない……私の大切な隼人くんを殺すなんて

晴丸

誰が犯人なんでしょう?

APRICOT

……誰よ……誰が殺したの!? おまえか!!

…………

APRICOT

隼人の幼馴染みのあなた……「幼馴染み子(おさななじみこ)」
あなたは、隼人が私に夢中で自分のことを全然かまってくれないから……だから殺したんだろう!!

…………

APRICOT

いいや、違うな……あなたの隼人への気持ちは、私にはよく分かる。あなたは確かに隼人へのいらだちを抱えていた。しかし、殺すことなんて出来ない……それは、あなたは本当に隼人を愛していたからだ

晴丸

なるほどなるほど

APRICOT

ということは犯人は……おまえか!?

…………

APRICOT

おまえは、なんか鼻につくこと言いそうだから「鼻につく男(はなにつくお)」だ

APRICOT

おまえは、幼馴染み子のことが好きで、けど彼女は隼人のことばかり話していて、これっぽっちもこっちの気持ちに気づいてくれなくて、そればかりか恋愛相談までされて。
しかもその隼人は幼馴染み子ではなく私のことが好きで、幼馴染み子の恋も実を結ばないとわかったおまえは、いてもたってもいられずに隼人を……

APRICOT

いいや、違う!
おまえは隼人とも親友で、煮え切らない態度の隼人にいらつきはしても、殺せるようなヤツじゃない

晴丸

そうなんですか?

APRICOT

ああ、私にはわかる。こいつはシロだ

APRICOT

すなわち犯人は……

APRICOT

おまえだ!!

APRICOT

おまえは、地味子。おまえは真面目な学級委員面をして恋愛なんて知りませんという顔をしているが、実は鼻につく男のことが好きだった

APRICOT

しかし、おまえの望みは、チャラ男と相思相愛になることじゃない。
自分には分不相応だと思っている。
おまえの望み、それは鼻につく男が幸せになること

APRICOT

鼻につく男が幼馴染み子を好きだと知ったおまえは、隼人がいなくなれば二人はくっつくと考えた。
だからおまえは隼人を……!!

APRICOT

私が……私がもっと早く隼人の気持ちに答えていたら

晴丸

物語が、出来たみたいですね

APRICOT

え?

晴丸

今あなたが熱く語っていたそれ。それをそのまま書き起こせば物語になってます

APRICOT

う、うそ?

晴丸

ホントですホント。ちょーマジです

APRICOT

ものすごくうさんくさい

晴丸

ということでまとめです

晴丸

一番楽なストーリーの作り方
それはお気に入りのキャラクターを殺すこと!!

APRICOT

えー……そんなのありなわけ?

晴丸

物語の作り方にありとかなしとか、そんなこといってるから書けないんですよ

APRICOT

……はい

晴丸

まぁ、そんなことばっかりしてたらすぐ破綻するんですけどね

APRICOT

…………

晴丸

みなさんも是非この話を参考にしないで、面白い話を考えてくださいね

APRICOT

役立たずだ

pagetop