緊張が走る空気の中で、
フェリックスは冷静さを保ちつつも、
その眼差しは
厳しさを帯びていた。

フェリックス

マネージャーには門を開ける権限はない。そのため、あなたに近づいたのではないかと推察しています

管理長

推察だと?そうですか。だが、私はあの日、門の状態を確認しただけで、仕事の一環です。

管理長

どうして私が犯人だと断言するのですか?

フェリックスは落胆を隠さなかった

フェリックス

残念ですね、管理長。あなたなら真相を明らかにしてくれると期待していました。

フェリックス

わかりました。あなたがミミちゃんの失踪に関与していないと言うのであれば、私はあらゆる手段を使って真実を明らかにします

フェリックス

でも私にはあまり
時間がありません。

管理長

時間がない?

管理長

その猫が望んで人間の世界へいったはずでしょう。

フェリックス

いいえ。少女たちをだまして人間の世界へ送り込んでいるんです

フェリックス

犯人は猫を人間に渡すことで利益を得ています。人間の手に渡った猫たちは、どうなると思いますか?

人間はこれらの猫を実験に利用し
自然界では生存し得ないような
ペット専用の猫を生み出しています。

手足を短く改造されたり、顔の形を損なわれたり、生まれたときから立てない猫もいます

それらの猫は高値で取引されているのです

実験に失敗した猫
または人間に気に入られなかった場合...

観覧注意

苦手な方は飛ばしてください
(猫ちゃんの痛々しい画像あり)

殺処分が待っています

フェリックス

ミミちゃんも、人間に渡されてしまったのです

管理長は言葉を失った。

管理長

そんな...

フェリックス

私たちの同族がそんな運命をたどっているのです

フェリックス

それでもあなたは
自分の子供の前で違うと言えますか?!

エイミーの様子を見る管理長、
店内では無邪気な光景が続いていた。

エイミーとワトリーは楽しげに
アイスクームを食べている。

エイミー

美味しい~しあわせ~

つづく

pagetop