バーの奥の席に座るヴィクターは、
フェリックスとワトリーをじっと見つめた。
バーのざわめきは遠い世界の音のように感じられ、三匹の間には緊迫した静寂が流れていた。

ヴィクター

探偵さんが何のようかな

フェリックス

私たちはミミちゃんという猫を探している。彼女は人間の世界へ行った可能性があるんだ。

ヴィクター

ほう。それで?

フェリックス

ミミちゃんは騙されて人間界に連れて行かれた。人間界へ私たちを連れて行く理由が知りたい。

ヴィクター

クックック
面白いねぇ探偵さん。

ヴィクター

人間界の事を知っているとして、教えると思うか?

フェリックス

ミミちゃんはまだ中学生だ。
直ぐ保護しなければならない。

フェリックスは写真を取り出し、
ヴィクターに差し出した。写真には
ミミちゃんの無邪気な笑顔が写っていた。
つづく

ネコ紹介
ヴィクター・クロウリー
裏社会のボス
カジノやバーを経営している実業家

38話 人間界の秘密とは?

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