フェリックスは深く椅子に腰を下ろし
眉間にしわを寄せながら重たい声で言った。
フェリックスは深く椅子に腰を下ろし
眉間にしわを寄せながら重たい声で言った。
あの手紙の内容からすると、
人間界に詳しい者かもしれない。
あの手紙を見て人間界に行けると思いこんだミミちゃんは、管理局の門まで行ったのだ
犯人の目的はなんでしょうか。
誘拐であれば、身代金の
要求があっても
おかしくないのだが...
他の2匹が姿を消した後も、犯行を思わせる者からの接触は
一切なかったのだ。
人間界に私たちを連れていく理由が何かあるはず。
ワトリーの目がぱちくりと瞬く。
た、食べるとか...
食べるためなら、
優秀な猫じゃなくてもいいはず
犯人は優秀な猫だけを狙った。
そして、フェリックスはため息をつきながら
静かに立ち上がる
もう1匹、会わなければいけない猫がいますね。あまり会いたくはないですが…
彼の声には、迫り来る困難への
覚悟が滲んでいた。
つづく