冷え切った空気が事務所の窓を曇らせ、外の世界がぼんやりとした輪郭で覆われている。フェリックスとワトリーは、厚みのあるファイルに囲まれながら、次の調査について話をしていた

ワトリー

エドワードのことを教えたのは
マリアンヌ、人間の世界に行く
キーホルダーを渡したのはリリーちゃん。では、その手紙と
キーホルダーは一体誰から送られてきたのだ

フェリックス

その手紙の送り主は、
リリーちゃんのような優等生を狙った。

フェリックス

しかもリリーちゃんには夢があり、あたかもその夢を叶えることができるような内容だった。

ワトリー

リリーちゃんが夢を語った相手はミミちゃんなのだ

フェリックス

そして、その夢を語った場所は…

ワトリー

アイスクリーム屋さんなのだ!

フェリックス

あの場所は中高生に人気です。
友達同士で将来の夢を語ったり
悩みを相談するには最適な場所です。

ワトリー

きっと、あの店長が手紙と
キーホルダーを送ったのだ!
怪しいのだ!

フェリックス

店長に何の動機があるのか、
見当がつきませんが...?

フェリックス

しかし、一番近くで聞いている
可能性はあります

フェリックスは時計をチラリと見た。

フェリックス

ワトリーはアイスクリーム屋さんに行って調査をしてください。

ワトリー

フェリックスはどうするのだ?

フェリックス

私は管理局に行って、街のゲートについて調査してきます

二人は、これからの行動が重大な発見に
繋がることを知りつつ、事務所を出た。
外の冷たい空気が二人の息を白く染める中
それぞれの調査へと足を進めた。

つづく

pagetop