柔らかな光が街を包む中、フェリックスは再び、アイスクリーム屋の扉を開けた。
店内には甘く冷たい香りが満ちていた。
柔らかな光が街を包む中、フェリックスは再び、アイスクリーム屋の扉を開けた。
店内には甘く冷たい香りが満ちていた。
いらっしゃいませ。
おや探偵さん、今日は何か?
フェリックスはカウンターに
寄りかかり軽く微笑んだ。
いえ、この前、
新作アイスを食べそこねたので、今日はいただこうかと。
そうですか。おいしいですよ。
癖になる味ですからね
注文を済ませたフェリックスは、
ふとテラス席に目をやり、
見覚えのある猫がいることに気がついた。
フェリックスは店長に話を戻しながら、
テラスのその猫をちらりと見た。
ここは中高生に人気だとか。
ええ、毎日たくさんの中高生が
よく買いに来てくれますよ。
店長の声は誇らしげだった。
フェリックスはさらに探るように質問を続けた。
その中で、あなたはリリーちゃんとミミちゃんのことを覚えていましたね。
ええ。もちろん、常連さんの顔は忘れませんよ。
特にあんなかわいい...いや、
なんでもないです。
確かに、
二人とも可愛らしいですからね。
フェリックスは優しく微笑み、
さらに深く質問した
店長さん、ミミちゃんが
持っていた、鍵の形をした珍しい
キーホルダーをご存じですか?
珍しいキーホルダーですか?
はい、キーホルダーですから、
かばんに付けていた、もしくは
財布、携帯に付けていた可能性がありますが、見たことないですか?
店長は考え込むようにしながら、
覚えがないなぁ。そんなに珍しいキーホルダーだったら目につくはずですけどね
そうですか
フェリックスは礼を言い、ちょうどその時、
ワトリーが慌てた様子で店に入ってきた。
ワトリーはフェリックスの耳元で
何かをささやいた。
何が起こったのかを察したフェリックスは、
店長に再び礼を言い、ワトリーと共に
アイスクリーム屋を後にした。
新作アイスクリームは?
その問いかけに応じるように、
ワトリーだけが再び店内に姿を見せた。
慌ただしさを残しながらも、
フェリックスが注文していたアイスクリームを
手に取ると、店長に向けて軽く頭を下げた。
ありがとう
もらっていくのだ。
アイスクリームを手に店を出るワトリー
フェリックスとワトリーが出ていった後、
テラス席の猫が店長に近づいてきた
騒がしいですな。何事ですか?
ええ。キーホルダーが
どうとかで...
キーホルダーですか...
いったい何のことでしょうか?
その猫は去っていくフェリックスとワトリーを
見ながらつぶやく
さあ。私にはわかりませんね。
店長は首をかしげながら、
次の客を迎える準備をしていた。
つづく