アルマ

ハヅキの姉貴が「燃やすぞ」なんて言い出した時は焦ったけど、こういうことだったんだね

ハヅキ

ふふん。視覚も嗅覚も刺激できる炎は、何かと注目を集められるからの

ハヅキ

レックス、よくやったぞ

レックス

あんなの朝飯前だよ

レックス

にしても……扉は開かなかったみたいだね

ハヅキ

精霊であるロッティが触れた時に反応したようじゃが、ワレ等と何ら変わらんのぉ

レックス

他の精霊、かもしれないな……

アルマ

…………

ハヅキ

とにかく、もうこの辺りに調べるものはなさそうじゃ

レックス

そうだね。彼らのことは放っておいて、他のところを調べよう

アルマ

…………

レックス

……アルマ君?

アルマ

……そうだね、他の場所を調べるのは賛成

アルマ

だけど、ここからは別行動だよ。ハヅキの姉貴、レックス

ハヅキ

どういうことじゃ?

レックス

どこか気になるところがあった?それなら、俺達も一緒に……

アルマ

ううん、一人で調べたいんだ。ごめんね

レックス

そっか……分かった。危ないことはしないようにね

アルマ

今のレックスに一番言われたくない言葉だよ、それ

レックス

あ、あはは……

ハヅキ

何かあったら大声で呼ぶんじゃよ、すぐにレックスを走らせるからの

レックス

パシリみたいに言わないでくれる……?

アルマ

ありがと。多分大丈夫だよ

アルマ

そっちも、あんまり無茶しちゃダメだからね

アルマ

……ハヅキの姉貴。しっかりレックスのリード持っておきなよ

ハヅキ

う、うむ……善処する

レックス

どうしたの、二人とも?

アルマ

何でもないよ。それじゃ、ね

レックス

……行っちゃった。どうしたんだろうね、アルマ君

ハヅキ

ふむぅ……何かを感じ取ったんかもしれんのぉ

レックス

それだったら、俺達に話してくれても良いんじゃない?

ハヅキ

ワレ達に話せないようなこと、なんじゃないかの

ハヅキ

もしくは……ワレ達が話されるほどの信頼を得ていない、とか

レックス

…………。俺達も、探索再開しようか

アルマ

ここは立ち入り禁止だよ。出入り口の騎士に、そう止められなかった?

アルマ

それとも……止められた上で、強行突破した?

おや……まさか、ここでお会いできるとは思っていませんでしたよ

お久しぶりですね。何年振りでしょうか

アルマ

さあ?そんなどうでも良いこと、忘れちゃった

アルマ

……キミの存在自体も、忘れたかったんだけどね

奇遇ですね、ワタシもですよ

……まぁ、忘れたくても忘れられないんですがね

アルマ

そうなんだ?なんだか大変そうだね

アルマ

……先に言っておくけど、今はこれ以上ここに入らないでくれるかな

アルマ

キミまでこの遺跡に入ったら、色々と面倒なんだよ

アナタの要望を聞くとお思いで?

アルマ

まさか。言ってみただけ、そんなことは思っていないよ

アルマ

……残念ながら、キミが探している人物はここにいない

…………

アルマ

さて、どうする?それでも遺跡に入るって言うなら、ボクからはもう言うことないけど

……人の思考を読み取って、楽しいですか?

アルマ

意図的に読み取ってるわけじゃないよ

アルマ

不可抗力、仕方がないさ

ええ、そうでしたね。失礼しました

はぁ……アナタのせいで気分が悪くなりました、ワタシは帰ります

アルマ

そ。お大事に

言っておきますが、アナタの言うことを聞いたわけではありませんから

アルマ

どうでも良いよ、別に

ああ、そうですか

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