俺の名は真島 剛太
ここらじゃちょっと名の知れた、
気合の入った漢(おとこ)だった…

しかし…

剛太

うわー
なんだよこのシャバ僧、
どこの誰かよって感じ…

剛太

鏡に映るこの姿…
我ながらシャバイ、シャバ過ぎるぜ!

剛太

いろいろあって、
俺はしばらく
鳴りを潜めることにした
俺くらい有名人になると
外野がうるせぇんだよ

剛太

有名税っていうか?
まあ、色々とな…

剛太

...ということにしておこう…

剛太

クラスに超ヤバそうな奴がいたから
なんて
誰にも言えない…

剛太

これくらい見た目を変えたら
別人と言い逃れできるし…

多分…

剛太

とにかくあのバカとは
関わらねぇようにしよう…

剛太

まあ、
1年から気合入れていくつもりだったが
様子見ってのも大事だよな、うん!

剛太

そう言やぁ
入学式から数日休んだり、
フケたりで
クラスの様子も見てなかったな

剛太

この学校自体、
特に気合入った奴もいねぇし、
まあ、平和な部類だよな…
片田舎の高校なんて、
こんなもんだよな

剛太

クラスで面倒くさそうなのは
あのデカブツくらいか…
…と、
目合わせねぇようにしないと!

為人

あ、先週末に
早退した人が来ました!
休みがちだし、体弱いのかな?

為人

頭ぶつかっちゃった人…
ですよね?
ちゃんと謝ってお友達に
なりたいです~♪

為人

ちょっと行ってみようかな

為人

雰囲気変わってるし、
一応、
確かめてみましょうか…

剛太

ひっ!
こっち来た…?

為人

おはよーゴザイマス

剛太

え?
あ?
お、おはよう…ございます…

為人

春休み、
会いました?

唐突にストレート!

剛太

は?
え?
な、な、何のことですかぁ?!

剛太

くっ!!!
「春休みのこと
憶えてるぞ、オラァ!」(意訳)
だな…

剛太は思わず身構えた!

為人

……?
スミマセン、人違いでした

剛太

へっ?

剛太

おお、さすが!やっすん!
本当に効くじゃん!!!

犬上はすごすごと自分の席に戻っていく。
剛太はそっとため息を漏らした。

剛太

ふう!
どうやらごまかせたぞ!

剛太

ガイジンが日本人の顔の区別
つかないって本当なんだな…
助かったぜ、やっすん!

剛太

女子高生と合コンとか
シャバイ事言ってたのは
水に流してやるぜ!

つづく

第4話 2 ヤンキー君、シャバくなる

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