最近の由衣は、どこか暗く不安そうな表情をさせていることが多くなった。
力なく微笑む彼女の姿は、心なしか痩せたようにも見える。
ーーあれから、もうすぐ一カ月。
大学に通っている僕は、バイトも辞めるとほとんどの時間を彼女の為に費やした。
大学にいる間は勿論のこと、帰宅してからも決して彼女の側を離れない。
こんなに不安そうにしている彼女を、一人になんてしておけるわけがなかった。
彼女が作ったシチューを口へ運ぶと、ベッドの上ですやすやと眠る由衣を見つめる。
その顔は、眠っていてもどこか疲れた表情をしている。
きっとアイツに悩まされて、心身共に疲れきっているのだろう。