鍵のかかった小部屋

その手もそのまつげも一本一本がみんな愛しくて君が見つめるたびに君が僕に見えて近くて遠くなるようだね。

からっぽな文章で気位の高い君には口先ばかりに聞こえてしまう。

思い出した。僕は素直に打ち明けよう。

女の子はみな姫君にしたてたし男の子はみな勇者にしてあげられた。

違うのかな。

それも違う劇場ではすくなくともそうだった。

おとぎ話は嘘ばかりだったね。

それはまったくの観察力のない努力の嫌いな子供だましの作り話ばかり。

無知なのは綺麗な飾りでキラキラまぶしくして
ごまかしてしまえばわからない。

けど本当の光は違う僕はごまかされたりしないの。

大好きな歌のように、きみたちにぴったりな歌をあげたくて、ちょっとかっこつけて、せのびしてみたくって、大人になったそんな僕が、子供だった頃のことを思い出して、なつかしくとても楽しかった黄金の日々。

きみたちが喜ぶ顔がみたくて、つくるこの小部屋は偶然みつかってそっと鍵をかけられて、とあるおまじないだけを覚えておけばたどりつける不思議な小部屋。

忘れないで

子供の頃そんな黄金の部屋にいたこと。 

鍵のかかった小部屋

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