ハルはシャインの一言で、またもや呪いのアイテムを装備してしまったのだ。
呆れを通り越したユフィは、頭を抱え言葉もなかった。
はぁ~、
やっぱりな。
へ?
予想通りの結果だ。
ハル、おめぇ話聞いてたのか?
え?
面白そうって
言ってったっすよね?
よりによってそこだけ。
あら大変。
まぁそれが
ハルキチらしいけどな。
ハルはシャインの一言で、またもや呪いのアイテムを装備してしまったのだ。
呆れを通り越したユフィは、頭を抱え言葉もなかった。
あれっ!?
これ外れないっす!?
アホなんだなコイツは?
今認識した百倍はアホだ。
ふ~、思ったより
苦労してそうだなお前達。
あはははは♪
私達帰って来るまで
生きてなさそー(笑)
今生の別れかもな。
酷いっす。
駄目っすよ。
絶対戻ってくるっすよ。
アハハハ。
分かった分かった。
私せっかちだから
すぐ戻るって。
調度よく城門が見えてきたわ。
そしたら今生の別れと
いきますか♪
そんな事まだ
言うっすかぁ~。
リアはひとしきり笑い飛ばした後、ディープスの城門で別れを言葉にした。憂いもないその面持ちは清々しい限りだった。
気を付けてな。
いやいや迷宮より
危ないとこなんて
そうないって。
ああ、そうだな。
何かあっても俺もいるからな。
お前等こそ元気でな。
特にハル、
皆の足引っ張るなよ。
大丈夫っす!
皆ちゃんとフォロー
してくれるっすよ。
旦那も早く帰ってくるっすよ。
そっちの大丈夫かよ。
おいハゲ、道端で変なもん
拾い食いすんなよ。
するか。
ハルの世話も重くなったけど
皆の事、頼んだぜ。
同じ前衛のダナンとランディは、悪態こそ言い合うが共に戦ってきた仲間だ。互いに認め合い言葉を交わした。
皆、それぞれがダナンとリアと言葉を交わす。そしてディープスを出て、砂漠の奥に二人の影が消えるまでその背中を見送った。
はぁ~、
行っちゃったっすねぇ。
心配っす。
人の心配出来る立場か?
確かにダナンさんが前衛に
居てくれる安心感は
大きいですよね。
二人が帰ってくるのって
20日程度。
その間探索しないわけには
いかないしメンバー
どうしましょうか?
短い別れといえど、寂しさがどうしても付き纏う時に、シャセツは現実を突きつける。パーティを抜けるダナンの前で顔色一つ変えなかったユフィは、皆の視線を受けて口を開く。
勿論募集板で探すしかないわ。
誰も私達の条件に合う
単独の冒険者なんて
知らないでしょう。
ユフィは頭の中で当然の如くこれからの事について答えを出していたようだ。
呪われてる人が居ても
入ってくれる冒険者なんて
そう見付からないでしょうけど。
うきゃー♪
それって自分の事っすか。
おいおい怒らせんなって。
ふざけてないで本当に
メンバーの問題は深刻なのよ。
ちなみに俺の時はどれくらい
待ったんだ?
実は半日も
経ってなかったんだ。
夜寝る前に貼って
朝来たらだからな。
ランディの時は
本当にタイミング
良かったもんね。
おい、面倒だから
お前があっちへいってやれ。
はぁ!?
それならこっちは
どうすんのよ?
五人で行けばいいだろ。
何言ってんだよ。
そんなのマジに言ったら
ハルなんて信じちまうぞ。
俺は本気だ。
おいおい勘弁してくれって。
それは俺がやだよ。
代案は?
じゃあ、
5人で潜るくらいなら
パーティ編成色々試すとか。
それって11人で
1パーティ作るって事ですか?
意外に相性が良い
組み合わせとか、
試せるかも。
だけど…………
リュウはユフィの意見に同意しながらも、含みを持たせる言い方で語尾切った。
おい、なんだよ。
気になる言い方すんなって。
いやぁ~
悪い悪い。
何でもないって。
?
編成し直すのも良いけど
苦労するかもってことだよな。
!?
…………
シャラトコンビは
(シャインから見た
二人のセット名)
アンタ達の想像を越えて
言う事聞かないってことね。
フンッ。
どうやら編成も
そう簡単でもないらしいわね。
大丈夫っすよ。
きっとランディみたいに
良い人が見付かるっす。
そうですね。
ハルさんがそう言うと
そんなふうになる気が
してきました。
そうだな。
ひょっとするとタイミング良く
すげぇ強くて良い人で、
挙句の果てに、
呪い受けてる人かもしれないな。
惜しいっ♪
それ以上に
おいしいキャラ(笑)
シェルナの笑い声を追い掛け爆笑が中央通りに広がる。
出会いあり別れがある。そしてありきたりに聞こえるが、新しい出会いがきっとあるはずだ。ハル達に待つこれからの出会いは、燦々と輝く太陽のように明るい未来を築けるだろうか。
~諷章に続く――