OPENING PHASE
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◆Opening01◆
襲われる隊商
今回の舞台は東方だ。西方諸国と大きな交流がなく、砂漠を挟んだ先にあるこの地は未だ謎多き場所として知られている。キミたちはそんな東方の地で最大の版図を誇るせーリア帝国で活動する冒険者だ。隣国であるタルタル・ハン国との国境沿いに位置するせーリア北西部の街道を、キミたちは今、歩いている。キミたちは既にギルドを組んでいるものとしますので、知り合いというていで。
(てこてこ)
えー、空は雲こそ出ているものの、太陽が覗きぽかぽか日より。
「良いお天気ですねぇ……(のほん)」
時折吹く風が頬を軽く撫で心地よい。東の空には鳥が飛んでいるのが見える。
「そうねぇ……。こんな日は素敵な出会いがありそうだわ……!」
「もう、アシュリーさんってば相変わらずなんですから(くすくす)」
このままいい天気が続けばいいのだが……(唐突にシークレットダイスを振る)。なるほど。
……!?
難易度は10です。午後の天気予報判定を【知力】でどうぞ(笑)。
これはアヤさんの出番だ。
《オンミョウドウ》で+1D入ります(笑)。
折角《オンミョウドウ》があるので入れた天気予報判定。アヤは達成値18で余裕の成功。トヤーも10で成功した。
えー、今は晴れていますが、午後には雨が降るでしょう。出目が大変素晴らしいので明日の天気も分かります。(ダイスを振る)明日の天気は曇りでしょう。
(一同笑)
早速《オンミョウドウ》役立った(笑)。
「……あ、午後から雨が振りそうです、明日は曇りみたいです」
「あら、そうなのです? 流石アヤさんですね!」
(てれてれ)
そんな話をしていると、悲鳴が聞こえてきました。
「……!!」
「……っ!!」
「……?」
さらに道の先から、何者かが争う多数の声、馬の蹄の音を耳にします。誰かが襲われているような感じですね。
「これは……! 急がねばッ!!」
では、街道を進みますか?
はーい。
竜に乗って進みます! 《コールドラゴン》を宣言し《コンパニオン》で取得している方竜に騎乗!
「女の子の悲鳴がしたわ! すぐに行きましょう!!」
街道を進んだキミたちは騎兵の一団が隊商を襲っている現場に遭遇した。隊商たちは襲撃によって無残な姿で周囲に倒れ伏し、横転させられた荷車からは席にが奪い取られている。
「……酷い」
「貴方たち! おやめなさい!」
襲撃者たちの戦闘には、口元に酷薄そうな笑みを浮かべ、ひときわ豪奢な衣装に身を包んだリーダー格と思われるエルダナーンの男がいた。
「あの悪趣味な服の男……あれがリーダーかしら」
「ふふふ、忌々しいセーリア人を殲滅し、その荷を奪うのに成功するとは。なんと素晴らしい成果だろう」
「なんて酷いことを!」
「そこにいるのはセーリアの人間か? いや、同胞らしい者もいるな? 貴様らが誰かは知らんが、我々の作戦は終了した。皆の者、撤退だ!」
キミたちから遠ざかるようにその一団は去っていく。
「お待ちなさいッ!! ……くっ」
「……まってください、人を助けるほうが先ですトヤーさま」
「……そうですね。……これは、なんて酷い……」
倒れ伏した者たちの中に、息をしているものがいるようだ。今すぐ手当をすれば、助かるかもしれない。だが、もはやその一人を残し、他の者は皆、息を引き取っている。
「うぁ……」
《ヒール》してもよろしいでしょうか?
戦闘不能状態だから《ファーストエイド》になるかな。
なかったような。
ひぇ。
辛うじてとどめは刺されていない。
「この子はまだ息があるわね……とりあえず安全なところへ運びましょう」
それではシーン切り替わりまして、HP1で目覚めますね。
◆Opening02◆
生き残った少女
エキストラなのでHPというものはないですが、フレーバーで《ヒール》どうぞ。
では、改めて、ぱわわわーと《ヒール》しますね。
特にMPとか消費しないで大丈夫です。一応、発動判定どうぞ。
わあい。(ダイスを振る)クリティカル(笑)。ええ……。
つよい(笑)。
HPの概念あっても普通に回復してたな(笑)。そんな治療のおかげで、その人物は意識を取り戻す。それから自分たちに起きたことを思い出した後、周囲の惨状を見て、
「ああ……なんてこと……皆、あいつらにやられてしまった……」
と言ってから、キミたちに振り向いて、
「あなたたちが助けてくれたの? お礼を言わなくっちゃね。どうもありがとう。私はシェンファ。央都で商人をしているの」
と、自己紹介を交えつつ頭を下げます。
「お嬢さん、大丈夫? 痛くないかしら?」
「いえ……他の方々は救えず……彼らは逃がしてしまいましたから……」
「ええ……私だけは何とか軽傷で済んだみたいね……」
とアシュリーに答えた後、
「いいの。きっとあなたたちが来なければ、私も死んでいたわ」
「何があったのでしょう?」
「そうね……」
と言ってから、ことの経緯を説明します。
「今回央都からこの近くの街まで荷物を取りに来たんだけど、持ち帰る途中で急にあいつらが襲ってきて、荷をすべて奪われてしまったわ。積荷の中には、皇帝への献上品として、宮廷に卸す予定の品もある。もしあれを届けることができなければ、商人としての私の信用がなくなってしまう。それに、このまま品物を奪われただけじゃ、あいつらに殺された皆に顔向けできない……あなたたち、冒険者でしょ? お願いがあるの。あいつらに奪われた積荷を取り返すのに、手を貸して欲しいの」
「……! 勿論です! 必ず取り戻してみせます!」
「女の子を傷つけたやつには制裁が必要だものね。引き受けるわ」
「お手伝いはいたしますが、お相手に心当たりはあるのでしょうか?」
「ありがとう。そうね、まずはあいつらの居場所を探す必要があるわ」
ってわけで、ここからミドルフェイズで、その相手を探すことになる。
はーい。
「あ、首尾よくいったら央都でお姉さんとデートしてくれる?」
「それくらいならお安い御用よ」
「も、もうアシュリーさんってば……!」
「今日も平和です……平和ではありませんが」
……なんか勢いでデートすることになってしまった(笑)。