ロウト(ハイトのにいにー)

よっ!

ロウトだ

ロウト(ハイトのにいにー)

まずは俺の作品から読んでくれ!

ではさっそくどうぞ!!!


























例えばの話……

 自分がある日突然消えてしまうとしたら、

 あなたは最後、誰に何を伝えたいか。















読み切り

《守りたい約束》
























 

おめでとう啓二(けいじ)

やっとだな

啓二

ありがとうな大地(だいち)

 今日は二人にとって特別な日だった。

 大地は祝福の言葉を贈り、啓二はそれに感謝で答える。

 高校生にしてはそんな会話を恥ずかしげもなくできるほど、彼らは心身共に成長していた。

大地

しかし、まさか加世子と付き合うとはなー

今でも信じられないよ

啓二

この前3人でカラオケ行っただろ

あの日の帰りに思い切って告白したんだ

大地

そっか…

やるなぁ……

啓二

……

大地……?

 表情には大きく出てはいないが、声の大きさや話し方で啓二は理解した。

 大地も加世子に惚れていたのだ。

啓二

大地…お前……

大地

いや、いいんだ

俺はお前の方がお似合いだと思ってる

これは本心だ

啓二

……

大地

だから絶対に!

あいつを……幼なじみを幸せにしてやってくれよ!?

啓二

ああ!

約束する!

大地

頼んだ親友

 突然の怒号に歩行者が数人振り返ったが、険悪な雰囲気ではないことを確認し、また各々の日常へ戻っていった。

大地

悪い、あとさ

しばらく一人になりたいんだけど…

いいかな?

啓二

ああ、わかった

俺は先帰るわ

大地

ありがとう

ごめんな

啓二

気にするなよ

また明日な!

大地

おう!

 啓二は大地の心の事情を察し、先に帰宅した。

 納得はしていても、やはり好きだった女の事を簡単に忘れられないのだ。

だよなぁ!

やっぱり忘れられないよな!!

大地

な、なんだよ啓二!?

帰ったんじゃないのか?

ん、ああ!

お前のことが心配でな!

大地

なんだよ

変な気遣いなんてらしくない!

ちょっと一人になりたいんだから、ほっといてくれよ!

まあそう言うなって!

実はな、お前に紹介したい女がいてな

大地

あのな、俺は今

絶賛・失恋中なのですが…

そこをなんとか!

会ってもらうだけでいいんだ!

大地

あ、会うだけならまあ…

 突然戻ってきた親友の強引な誘いを承諾した大地は、この状況に少し違和感を覚えた。

 そもそも失恋している人に対する非常識な行動を、啓二はするような性格ではなかった。

 だが、何か事情があるかもしれないと、強引に納得するようにしたのだった。

じゃあさ、俺の手を握ってくれないか?

大地

なんだよ、もしかしてもう浮気ですか?

ははは!

相手がお前だったらそれもアリかもな!

大地

え…?

さ、早く

手を出して

よし、行くか…

大地

え、どこへだ?

内緒☆

大地

内緒っておま……






















 突然目の前に広がる光。

 明らかなのは不思議な力が全身を包んでいて、自分達はどこかへ移動していることだけ。

 初めての体験に大地はただ、目を閉じて啓二の手の温もりを感じ、到着を信じて待つことしかできなかった。



















「大地、あの子を頼んだ…」



























大地

はっ!

 目を開けると住宅街に立っていた。

 啓二の姿はなかったが、彼の自宅前にいることを瞬時に把握した。

 帰宅途中によく寄るので気付くのに時間はかからなかったが、やはり先ほどと同じようにどこか違和感があった。

大地

なんか、この道

前より整備されてるような…










「行ってくるね! おばあちゃん!!!」









大地

啓二の家から『女の子』の声?

行ってきまーす!

大地

啓二の…

妹さん……かな?

あ、こんにちは!

大地

こんにちは

家に何かご用ですか?










この出会いが…始まりだった。
























ハイトVSロウト④へ
続く……










【番外編 閲覧数2000突破記念】 ハイトVSロウト③

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