―― ゴクッ ゴクッ ゴクッ

……ぷはぁぁ~っ。旨い!

  
こうゆう時のお酒って意外とどんどん
イケちゃうからふ・し・ぎ。
  
  

綱吉

ねーぇー、マスターおかわりー

結城

ツナちゃん、今夜はかなり進んでるよ、大丈夫?

綱吉

ん~……と、思う。1人で歩けるしー

  

マスター・結城は苦笑しつつ、
カウンター越しに綱吉の差し出したカットグラスへ
新たな芋焼酎を注いだ。
  
すると、綱吉の後方から男の声が ――、
  
  

竜二

マスター、その焼酎、俺にツケといて?

バランスのとれた体躯に細身のスーツ ――、

周囲の視線を一身に集める研ぎ澄まされた美貌、

称賛と感嘆・劣情を滲ませた歓声に包まれ、

男は綱吉の傍らに立った。
  
  

竜二

こんばんわ、隣、座っても?

綱吉

どーぞぉ? 俺の指定席やないしー

男は自分のドリンクをマスターへオーダーし、
1人分の席を空けて座った。
  
そして、テーブルへ肩肘ついて、
綱吉の横顔をじぃーっと見つめる。
  
綱吉はしばらくその図々しい視線を平然と受け止めて
いたが ――、それにもいい加減うんざりして。
  
深い溜息をついたあと。
反対に男の顔をまじまじと見つめ返し。
酔った思考の中でも、不意に思い出した。

竜二

あっ ――!

(こいつ、昼間お墓で会ったあの超イケメン……)
  

竜二

ん? どうかした?

綱吉

あ、いや、その……俺、綱吉。友達とかには”ツナ”って呼ばれてる

竜二

あぁ ―― 宜しく。俺は竜二だ。フルネーム必要か?

綱吉

いや、ヤルだけなら必要ないやろ

その綱吉の妙な割り切り感に竜二と名乗った男は
”ブッ”と、噴き出し、そのまま笑いのドツボにはまり
ゲラゲラ笑い出す。
  
そして、ひとしきり笑った後、
笑いすぎて痛む脇腹を手で押さえつつ、
  
  

竜二

んじゃ、早速味見さして貰おか

       
   
  
このあと2人は特に言葉を交わす事もなく、
互いに酒を飲み干し ――、
どちらともなく奥まった一室、
パウダールームに姿を消した。

 ***  ***  ***

手洗いシンクの前で、立ったまま行為に
及んでいる竜二と綱吉 ――。
  
  

綱吉

はぁ はぁ はぁ ―― あ、あぁ……っ

竜二

う” ―― っ、そん、なに、締め付けんでも、俺は逃げんて……

綱吉

ふふふ ―― やっぱ、溜まってた? あ、そこ――っ……あぁン……!

竜二

いい声だねぇ……もったいない、噛むなよ……

綱吉

んっ ―― あ、あの、さ……

竜二

……んー?

綱吉

ん、ふっ、あぁ……お、俺、も……ダメ……

竜二

あー? ちょっと、早すぎんじゃね?

綱吉

は? 何言って ―― も、30分 ―― あ、
あぁっ、ソコだめぇ ――っ

竜二

OK、ココがイイわけね。ホラよ!

綱吉

あ、あぁぁ ―― っっ!!

竜二

っ ―― んく……っ

ほとんど一緒に果てた後は、各々自分で後始末。
  
  

竜二

―― なぁ、俺ら体の相性はめっちゃいいんとちゃう?

綱吉

んー……確かにね

竜二、綱吉にキスしようとして寸前でかわされ、
仕方なくその首筋へねっとり唇を這わせる。
  
  

竜二

今度はゆ~っくりベッドで楽しみたいなぁ~、なんて?

綱吉

あいにく今は、ワンナイト・ラブで十分なの

竜二

もったいない!

綱吉

ふふふ……またね~♬ めっちゃ溜まりまくってたお・じ・さ・ん

           
    

と、手慣れた様子で竜二を押しのけ室から
出て行った。
  

  

竜二

おじさん、って――俺はまだ33だぞ……

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