朝になったけど、龍二の奴いないのか・・・
朝になったら出発するつもりだったんだが、龍二の事探してくるかな・・・

さすがに、龍二の事が心配になった光輝はふすまを開けて部屋から出ようとした瞬間。部屋の中にゴトリとなにかが転がり込んできた

・・・・・・・

そこにあったのはかつて龍二であった肉の塊であった。顔の皮は剥がされ、四肢は引きちぎられている

なんだ、これ・・・。なんで龍二が死んでんだよ・・・。悪い夢だよな?

光輝どうした・・・って。なんだよこれ・・とりあえず有希には隠しとけよ。あいつこういうの弱いから・・・

おはよー!!二人ともどうしたんだ?っておぇええええ!!なんだよこれ・・・

光輝が晋也と隼人にさきほど起きたことを説明した

そうか・・・龍二が死んだか。これって鬼の仕業なんじゃねーのかな?

はぁ?鬼だと?そんな非現実的な物いるわけねぇだろ

こっちに来る前に少しこの村について調べたんだけど、夜になるとこの村の1部の人間は鬼になるんだってさ。ただの伝説だと思って馬鹿にしてたけど・・・。この龍二の死体を見るとそうも言えないんじゃないかな?

と・・・とりあず。警察に連絡だ!!警察ならなんとかしてくれるだろ?

あぁ・・・。死んだ龍二には悪いが、ここは警察に任せてこんな村とっととおさらばしよう

光輝はすがるような気持ちで警察に電話をした。
だが、その儚い希望はすぐに砕かれることになる

村の警察さ・・・。警察に連絡したら、昨日起きた土砂崩れのせいで1週間は村には来れないって・・・

マジかよ・・・。こんな村に1週間もいるのかよ・・・

晋也の話と龍二の死体、閉鎖的な空間で鬼の存在がどんどん現実味を帯びていく。俺たちは言い知れぬ恐怖を感じていた。

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