花蓮

あ~!!
ようやく四国に着いたね!!
お兄さんたち!

煌炎

んぁ。

それはなんですか煌炎様。

煌炎

えびせんべい。

100個のもみじ饅頭を物の数日で完食して、お次はせんべいですか。
本当にその細い体のどこに入るのやら。

煌炎

あー、どっかにラーメン転がってねぇかなー。

花蓮

煌炎さん、転がってたとしても食べれない状態だと思うから食べちゃだめだよ・・・。

煌炎一行は広島県で風虎に別れを告げ、次の目的地である四国地方の香川県に訪れていた。

たしかここには七雄の七人同行がいるんですよね。
そういえば、七人同行とはどのような妖怪だったですかね?
私度忘れしてしまって。

煌炎

俺もおぼえてねー。

花蓮

んー、七人ってついてるから七人いるのかな?

まぁ、それもあり得るでしょうね。

そんな話をしながら賽はぐるりと回りを見渡す。

それにしても町中なのに人影が見あたらないですね。

花蓮

たしかに・・・。
どこも手入れしてなさそうな家ばかりだし・・・。
人住んでるのかな?

煌炎

お。

どうしました?
煌炎様。

煌炎

家の中に人はいるっぽいな。
視線を感じる。

とりあえず、聞き込みをしていきましょうか?

突然すみません。
少しお伺いしたいことがあるのですが・・・、この扉を開けてはいただけませんか。

賽が扉をノックすると、扉が開くかわりに殴りつけるような音が返ってくる。

お、お前たち俺を殺す気か!!!
ここを開けてしまったら七人同行様に殺される!!

はい?
扉を開けただけで殺されるんですか?

お前たち知らないのか!!??
七人同行様は・・・。

男が最後まで言い終わらないうちに、後ろで誰かが倒れる音がした。

え・・・?

花蓮

へっ?

地面に倒れたのは

煌炎様!!?

花蓮

煌炎さん、だ、大丈夫!!??

しかし二人のかけた声に煌炎からの反応はない。

すみません!!!
どうかここを開けてください!!
煌炎様が・・・人が倒れたんです!!

ほら言わんこっちゃない・・・!
くそっ。

思案するような間があり、扉が勢いよく開く。

はやく入りな!!!

花蓮

はいっ。

そのまま二人は煌炎を抱えて家の中に急いで入ると、男はすぐに扉を閉める。

そいつは・・・もうだめだな。

え・・・?
それはどういう・・・・!!

賽は男の言葉に疑問を投げかけようとしたが、途中でハッと気づき、そのまま顔が青ざめていく。

そしてすぐに煌炎の手首をつかむと、指をあてがえた。

そ・・・んな。

花蓮

煌炎さん大丈夫だよね!!??

し・・・死んでる。

七雄七人同行の章【起】

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