煌炎

・・・風虎だぁ?

先ほどまで意識が彼方にとんでいた煌炎の耳がピクリと反応する。

煌炎

おいおっさん。
風虎が参加するたぁほんとのことかい?

な、なんだお前は!!
広島県で守護をされている風虎様を呼び捨てにするなんて無礼にもほどがあるぞ!!!

煌炎

・・・はぁ。
本当なのかって聞いてんだ、さっさと答えてくれねぇか?

ちっ・・・本当だ、嘘はつかねぇよ。

煌炎

・・・へぇ。

それを聞くと煌炎は口角をにんまりとあげた。

煌炎

そいつぁ、やる気がでてきたな。

風虎様を呼び捨てにしたやつがいるらしいぞ。

どこのどいつだい!?

知らねぇ、あんな奴にたことねぇし。

なんだか阿呆なもみじ饅頭って名前らしいよ。

こ、煌炎様。

煌炎

何だぁ賽。

だから賽だと・・・ってえ????
名前、え??

煌炎

うるせー、それくらいでギャーギャー喚くな。

花蓮

お兄さん・・・なんだか周りの視線が痛いからはやく向こうにいこうよ。

煌炎

は?
自意識過剰なんじゃねぇの?
だれもおたくなんて見てないだろうよ。

花蓮

お兄さんの発言のせいで見られてるんだってば!!!

花蓮はもう耐えられないといった風にぐいぐいと煌炎をもうすぐ始まるであろう会場の方に連れて行った。

花蓮の予想も当たって、会場内にアナウンスが流れる。

間もなく、Aブロックの試合を開始する!!

始まったようですね!

賽の呼びかけを聞いてか聞いてないのか、煌炎はさっそく応援席で昼寝の準備を始める。

煌炎

ふぁ・・・。

赤、鬼をも泣かせる最強刀狩り長、黒兼丸!!!
白、町1番の拳法の使い手、幸路之介(コウジノスケ)!!

黒兼丸?

―・・・。

幸路之介

ふん。

あ、煌炎様、あの赤サイドの男・・・どうやら幕府の人間らしいですよ。

煌炎

しってらぁ。

・・・珍しいこともあるんですね、ちゃんとあの時話を聞いてたんですか。

煌炎

当然だろ、なんたって俺ぁ・・・ZZZzzzzzzz。

花蓮

寝るのはやっ!!!

仕方ないですね・・・、私たちで奴の戦法をしっかり見ておきましょう。

花蓮

お兄さん・・・苦労してるんだね。

あはは・・・。

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