おばあさんを駅員さんに任せて次の電車を待っていたら、倒れたときの状況を教えてほしいといわれ結局病院まで付き添うことになった。
むにゃむにゃ……。
よく眠ってるな。もう大丈夫そうだ
そうですか、よかった。
おばあさんを駅員さんに任せて次の電車を待っていたら、倒れたときの状況を教えてほしいといわれ結局病院まで付き添うことになった。
もしかしてお孫さんか何かに間違われたのかと思ったが、時間もあるし特に問題はなかった。
しかし物好きだね、キミも。
物好き、ですか?
ああ。あの人は銀河の使者といって、 この界隈じゃ有名人さ。変わり者でね、あまり人に好かれてはいない。昔占いで荒稼ぎして大金は持ってるようだが、 人を寄せつかせない性格でね。
はあ……。
というわけで、あの人に近づく人間は 金目当てか恨みを持つ人間と相場が 決まっているわけさ。
なるほどお……。
……。
……。
引っ掛からないな。あたりでもはずれても、普通は動揺が体のどこかに出るもんだが……。こいつ鉄面皮か?
おなかすいたな……。あっ。
!!
おなか鳴っちゃった。聞こえたかな?
ぷっ、くっくっく……。
わ、笑わないで、あたし昨日のお昼からご飯食べてないんだから!
そりゃ不健康だな。検査前か、くだらんダイエットか? 違うならいいものやる。
そういうと、先生は机の引き出しから紙袋を取り出し、中の箱を開けて見せた。
ごくり……。
俺が買ってきたデザートだ。
好きなのを食っていいぞ。
おいくら?
無粋な奴だな。ここは喫茶店じゃない、病院だ。見舞いに来た客に菓子くらい 振舞ってもバチは当たらんだろう?
む~ん……。
あたしは一番おいしそうなチョコケーキを指さした。
じゃあ、これ!
よし、待ってろ。今熱い茶を入れて
きてやる。緑茶しかないがな。
緑茶も好き!
ふっ……。