前回のあらすじ
田舎町のはずれにある研究所にて、治験1日目が終了。沢木かんなという女性と出会い、話もそこそこに眠りについた探索者達だが…
前回のあらすじ
田舎町のはずれにある研究所にて、治験1日目が終了。沢木かんなという女性と出会い、話もそこそこに眠りについた探索者達だが…
第2話
さぁスヤスヤ寝ている皆さんはここで強制<聞き耳>です。お願いします。
…ッフゥー…
25、だな(初期値)
聞き耳いくらだっけな…
僕40~…
えーっと25の出目20で成功です。
40の出目17で成功です!
25の出目73…で失敗です。
俺だけ聞こえてない
カーテン全開なのに!?
ほんとだ!
そういうとこ無頓着だから
どういうこと
よっぽどの爆睡だな
深い眠りだったんでしょうね。まぁ、ほら、道三さん薬剤師なんで夜勤とかあるし
聞き耳に成功した廃墟と玉城は、夜中に低い「うめき声」のようなものが耳に残ります。しかしそれが現実だったのか夢だったのかは分かりませんでした。
そして次の日の朝がやってきました。
おはようございまーす
おはようですー
どうも。
窓から見える空は明るく、朝を回ってすっかり昼になっていることにきづきました。
寝たねぇ
寝たねぇ
更になんだか不自然に静まり返っていることにも気が付きます。部屋の時計を確認すると、昼の12時を回っていました。
そして今日起きてくださいと言われていた時間は、朝の8時です。
寝たねぇ~~~~~
寝坊した!
あれー!?
さて、それぞれベッドから起き上がったということでよろしいですかね?
はい
ではここから自由行動を開始してください。
今は病室にいます。
すごく寝たんですけど、ちょっと夢見が悪かったのか変な夢見たんですよね私
えっ、僕も見ました
夢なのかなんなのかわからないんですけど、うめき声のようなものが聞こえて…
うわぁ一緒です一緒です!
あっ、本当に?
…聞こえてない…
…
…
えーっと道三さんは…
夢ですよきっと。
うめき声みたいなのとかh
夢ですそれは。
え、でも僕もk
夢です。
頑固な子
そういえばかんなさんは…?
どうなってます?
かんなのベッドのカーテンは閉まっています。
あれっ
大丈夫?生きてる?
うーん…
だってかんなさん私たちより先に寝たのにもう12時ですよ?
そうですね…
とりあえず部屋全体に<目星>をしたいです
1D100です。どうぞ。
初期値25なんで…どうかな~…コロコロ
31
なんにもわからない!
特にめぼしいものは見当たりませんでした
カーテンを開けるか<目星>を振るか…
はい。(挙手)
なんでしょう?
不自然に静まり返っていることに対して<オカルト>振れますか
んー…オカルトで得られる情報はないですねー
あ、じゃあ<聞き耳>は?
聞き耳。まぁ振ってみましょう
どすこーい コロコロ
出目32<値40 で成功!
OK!
耳を澄まし周囲の音を注意深く聞いてみた玉城は、ものっすごく静かだなと感じます。隣には研究者が待機している部屋があるはずなのに、そういった誰かしらの動きなどはまったく聞こえませんでした。
ちょっといいですか。
周りの音を聞いてみたんですけど、不自然なほど全くなにも聞こえませんよ。
確かに静かだねえ
<目星>振ってみていいですか
どうぞ。
75なので~…コロコロ
26。 成功~
病室をざっと見回した廃墟は、室内の雰囲気は普通で、特に異常は見られない事がわかります。かんなのベッドのカーテンだけが閉まっていますが、カーテンの隙間から見えるベッドにも特に変わった様子は見受けられませんでした。
沢木かんなの寝息って聞こえたりしないんですか?その、さっきの<聞き耳>の人とか…
さっき出した情報の通り、全く静かです。
居る?これ
ちょっと…カーテン開けてみますか?
やっぱ、どうも不自然に思えるので…
開け…ますか?
開けましょうか
のっ、覗くとか…
覗いてもいいですよ
もしよかったら…僕いきますよ
じゃあ…玉城から2歩あとずさります
私もちょっと距離を取ろうかな
ちょっと!ちょっと!
大丈夫、イケメンだから許される
いやあ、ほんとは女性にお願いしたいんですけどね…かんなさん女性だし…
大丈夫
…行ってきます
じゃあ枕のほうからこう…こそっと覗きます
枕のほうから玉城がカーテンを少し押しのけて中を覗くと、そこには沢木かんなの姿はありませんでした。
ん!?
彼女が寝ていたであろう痕跡と、起きたであろう痕跡が残っていました。
それじゃあ…そのままカーテンを全部開けます
いないじゃないの
沢木かんなさんのベッドとか周辺を調べることは出来たりしますか?
はい。では、調べますか?
<目星>を振る?
いや、これは振らずとも情報を出しましょう
一見して沢木かんなのベッド周辺には異常はありません。しかし、ベッド脇にある個人ロッカーには荷物が残った状態だということがわかります。
あっ…<鍵明け>とかいる感じ?
いえ、鍵はかかってないです
開けれるのかー
でも…人様の私物を勝手に改めるのは…
もしかしたらちょっと外に出てるだけかもしれないですよ
道三さんはどう思いますか?
んん、いま現段階では開けるのは良くないでしょうな…
うーんそうですよね…
何があった、ってわけでもないですし…
うむ。まぁとりあえず外出てみたいけどね
とりあえずじゃあ人がいるかどうか様子を見に廊下に出てみませんか?
そうですね。
出ましょう。
はい。
この研究所に廊下はなく、何かあってもすぐ対応できるように、部屋を出ると研究室に直接つながっている構造です。
本当に小さな医院を改築して研究所にした、って感じですね。
こんな感じ?
そうですね!その2部屋くらいしかなくて、今から出る扉の向こう側に出口があるくらいの小さい施設です。
出口がこう…っと。
では、扉を開けて研究室に入りますね?
はい。
探索者たちは扉を開けて研究室へ入ります。するとまず目に入ったのは、まき散らされている赤い液体…研究室には、血が飛び散っていました。
…
Oh…
うわああああ~~~~
床には何者かの死体があります。その死体はぐちゃぐちゃに潰されていて、原型はありません。
………ヌワアアァアアア
更にそのそばには、「腐った化け物」のようなおぞましい存在が横たわっています。こちらは外傷はありませんが、動く気配はありません。
このようなおぞましい悲惨な状況を見て、SAN値チェックです。
よ…よしっ
85に対して出目51。
55に対して40、成功
45に対して18成功!
全員成功ですね。でも正気度を1減らして下さい
ぐあー
血ッ…血はホラ、医療系は見慣れてるから…ウン
まっ、血はそうでしょうけど見たことない化け物とぐちゃぐちゃの死体もあるからね
ぐああ
唸りながら正気度を1減らす探索者たち。
ともかくとして、ぐちゃぐちゃじゃない方のよくわからない生物に対して<生物学>を振ることは出来ます?
どうぞー
46あるんだな、これが
それフラグ?
うりゃあ! コロコロ
001
クリティカル
無言でガッツポーズ
化け物を観察した道三は、その生物が人間のような形をしていることと、皮膚が所々腐り落ちていることがわかります。そこまで認識して、これは俗にいう「ゾンビ」なのではないか?と思い当ります。
更にここでクリティカル情報で、その化け物がピンクの検査着を着ていて右腕に長い黒手袋をはめていることがはっきりと見て取れました。
道三さん…もしかして何かわかったんですか?
こ…これは…
ゾンビじゃ
ゾッ…
ゾンビであったか
ん?あれ、どっちだっけ
ぐちゃぐちゃじゃない方がゾンビじゃ
あと検査着はピンク。右手に黒い長手袋をはめてる。ちょうど昨日会った…
沢木かんな…
っぽいよね。
さ…沢木さんが、こんな姿になったってことですか…
顔とかはわかんないから完全に断定はできないけど…
うーん。でもピンクの検査着…
ゾンビに<オカルト>振れますか。さらに追加情報とか…
オカルトか~
クリティカル出したんだぞ
エライすごい
へへっ
ちょっと調べるので待ってくださいね。
喰い殺された感あるよね~
うーん
<オカルト>は、オカルト的な小道具や模様、言葉などについて…なので生物については振っても情報は出ないですね~
そっか~
とりあえずじゃあ部屋全体に<目星>…
そうだね、何かほかにめぼしいものとかないかを目星で
あ、いえ、一見して何があるかは、みなさんにお伝えしましょう。
部屋はずいぶん散らかっています。検査道具などが沢山置いてある作業台にはパソコンが4台ほど設置されており、床にはアタッシュケースが置いてありました。
アタッシュケースには鍵はかかっていないようです。
パソコン4台はそれぞれ調べることが出来ます。一つ調べるにつき15分程度の時間を要します。形式的に①~④のパソコンがあるということでお願いします。
そういえばぐちゃぐちゃの死体のほうに対しては調べられたりするんですか?
調べられますね。これも何も振らなくて大丈夫です。
死体をよく調べると、白衣を着た研究者だったということがわかります。そしてクワなどの道具を使ってぐちゃぐちゃに損壊されたのだろうということがわかります。
農具使ったんか…
更にその死体は[拳銃]に[手榴弾]という、かなり物騒なものを隠し持っていました。
えぇ~っ
更にさらにその近くで手のひら大の箱も見つかります。先ほどのアタッシュケースとは違い、こちらはかなり厳重にロックされているようです。
見た目からは開け方が全く想像もつかないような箱です。
鍵穴とかはない?
ないですね
からくり箱みたいにちゃんとした手順じゃないと開けられない系か、何か道具が必要そうなのか、っていうのは分かりますか?
金属製の箱でオートロックのようなものがかかっているようなので、具体的な開け方もわからないです。今何かして開けるのは無理そうだとあなたは感じます。
カードキーが必要なのかも
さて、ここで発見した[拳銃]と[手榴弾]について説明します。
拳銃は2丁、手榴弾は2つあります。
それぞれ2つも!
拳銃
詳細:32口径オートマチック
弾数:8
ダメージ:1D8
特性:戦闘1ラウンドにつき最高3回発射できる。装填に時間がかかるが今回は予備マガジンがないため除外
3回攻撃については戦闘時に指示します
手榴弾
ダメージ:4D6
特性:<投擲>で判定、投げるまでに1ラウンドかかる
1ラウンドは最高でも12秒くらいなので、ピンを抜いたりしている間に1ラウンドかかって、次のラウンドで<投擲>で判定します。
<投擲>に技能振ってない…
振ってないなぁ…
死体については以上なんですが、死体の近くに一枚の紙切れが落ちているのを発見します。
紙切れは今まであった古い資料という感じではなく、新しくそこに置かれたような感じを受けます。
以上です
ファ~情報多いね~
ちょっと待ってね。今調べられるものは…
・紙切れ
・パソコン4台
・手のひら大の箱
・アタッシュケース
でしょ
うむ
あと一つ気になってるのが、本当にこのゾンビがかんなさんだとして、かんなさんのロッカーを改めて調べるかどうか。
なるほど…
分かれますか?それぞれ
あっ
廃墟がパソコンを調べる場合、<タイピング>技能を使えば早くなりますよ。
小説家の廃墟はオリジナル技能として<情報入力(タイピング)>を認められています。<コンピュータ>自体に詳しいわけではないため。
おー
すごーい
ただな、20なんだよな
ま、まぁやるだけでも全然違いますよ
とにかく。
こんな凄惨な状況なんで、それぞれが武装しといたほうがいいと思う。
確かに
そうですねぇ
ちなみに、部屋をパッと見て、凶器であろうクワとか刃物的なものは見当たらない?
ないです
変な話だ…
じゃあこれって、ゾンビがやったわけじゃないですよね?
ここにいない第3者がクワで…うーん
ちなみに出口のドアの鍵ってかかってないんですか?
出口の鍵はかかってないです。
鍵はかかってない…
………
………
………
帰るか!
帰りたいな!
警察に携帯でペペッと電話して帰っても…私たち別に、ねぇ
やってみるがいいさフフフ
そういえば自分の持ち物は?スマホとか
そうですね、携帯でとりあえず警察に…
山奥だから圏外だったりして
じゃあロッカーに自分の持ち物を取りに行きますか?
あいや、とりあえず銃を持っていい?
銃どうぞ
私はどれを持っても自信ないんで余ったやつ持ちます
僕は舞台の関係ですけど一応、拳銃はちょっとだけわかります
2丁あるならひとつ任せてもらっていいですか
どうぞ。
廃墟さんよかったら手榴弾を…
2発あるんだけど、2個とももらっていいの?
どうぞう。
ちょいちょい親父ギャグ
じゃあもらうね。
32口径ゲッチュ~
さてどうしよう。
とりあえずじゃあパソコン詳しそうな顔してる人(廃墟)には、パソコンを調べてもらって…
ん、でも4つあるからなぁ~
パソコンは分担ですかね…
んーとりあえずそこにある紙きれを拾って、見てみます
あ、じゃあ私も
見ます!
わかりました。血が付着した紙切れにはこう書いてあります。
うわ!血が付いてる
紙切れの内容
『研究所の事故により、今この町にはゾンビが徘徊している。ゾンビは感染し、その勢力を拡大させつつあるようだ。いまここで食い止めなければ人類は滅亡する。
日本政府は感染拡大を恐れて救助の人員投入に躊躇している。そのため、逃げ遅れた人も含めてこの町ごと一掃する空爆作戦に打って出るようだ。これを食い止めるためには、ゾンビの脅威をそれまでに取り除くほかない。
この町の周囲は自衛隊が取り囲んでおり、感染拡大を防ぐために君たちを含むこの町の人間は出ることができない。君たちが生き残るためにもこの事態を収めるほかない。
時は一刻を争う。君たちは、投薬された青い試薬の効果でゾンビの感染から守られている。なんとか方法を見つけ、この町への一掃作戦を止めてくれ。』
…
…
…えらいこっちゃ…
なんだかとんでもないことに巻き込まれてしまった探索者たち。紙切れに記されていることは本当なのか?そして彼らは生きて家に帰ることは出来るのか?
第3話へ続く。