クトゥルフ神話TRPG
リプレイ
「エイブモズ」
クトゥルフ神話TRPG
リプレイ
「エイブモズ」
作: コウノスケ 様
https://kounosuke.booth.pm/items/330887
クトゥルフ神話TRPG初心者達のリプレイです。
・最後までやるのでネタバレを含みます
・グロテスク表現有
・基本用語の解説なし
・シナリオ改変あり
・技能値上限100
・KPも初心者
・ハウスルールが登場
・友人同士の砕けた会話
・割と忠実な書き起こしなためグダる
・予告なく内容の修正が行われる
以上をご了承のうえ、お読み下さい。
始まる前にKPとPC(PL)を簡単紹介。
KP2回目。
ルルブはざっと読んだ程度。天然さと対応力のなさを兼ね備え、KPには向いていない。
PC:廃墟(はいきょ)
寝不足の小説家。
普段はよく締切に怯えている。おせっかいな性格。頭がさえるツッコミ気質。
PL:ずんだ
PL参加2回目。
PC:玉城(たまき)
沖縄出身のイケメン舞台俳優。劇団が解散したばかりで、お金が必要。一生懸命なのになぜか報われない。明るさとノリは誰にも負けない。
PL:香(こう)
PL参加2回目。
PC:道三(どうぞう)
クールな薬剤師。
寝不足の隈、無造作な髪、目つきの凶悪さでAPPは低い。わりと主張するタイプ。冷静沈着だがたまにテンションが振り切る。
PL:加賀智(かがち)
初参加。
こうして和気あいあいとPC作成を行ったPL達。さて、KPの趣味で録音を開始し、始まりの合図です。
じゃ、はじめますか。
…(うなずく)
…(うなずく)
…(うなずく)
……
いいですか?
…(激しくうなずく)
…(激しくうなずく)
…ハイ
しゃべれ
テヘ。
録音してるから緊張してるな…
まぁ私もそうだけど
ハーイはじめまーす
はーい
第1話
お金に困窮していた、もしくは自己犠牲精神にあふれたあなた方は、大学病院の知り合いからとある「新薬」の治験に参加する機会をもらいました。
その場所は、山奥の小さな町にある研究所。
一日に数本のバスがやってくる程度の場所でした。
一通りの検査をして、青みがかった飲み薬を飲み込みます。
試薬の投与を受けたあとの経過を観察しながら、共同の病室で3日を過ごすことになっていました。
さてこの試薬について、もし<アイデア>ロールで成功したらどんな事前説明をうけたのかを思い出せますが、どうしますか?
じゃあ、振っとく~
振る
うん
1D100でどうぞ。
アイデアは85ある…出目60。
85ある。…43成功!
クリティカル2!
おお!2!
では皆さん成功ですね。
この薬は、壊死した体組織を元通りに回復させるという効果を期待した画期的な試薬です。健康な人間が摂取してもなんの効果も表れないという説明を受けていました。
壊死した体組織を…ふ、復活?
スゲーじゃん。
…アン●レラ的やね
玉城はクリティカルなので…んー。
青い試薬の見た目を提示しましょうか。
ほかの人は目をつむってね
ふむふむ。わかりました。
さてその病室は4人部屋なのですが、あなた方のほかに一人の参加者がいました。色白でかわいらしい女性ですが、少し不健康そうで、右腕には肘まである長い黒い手袋をはめているのが印象的でした。
1日目の検査を一通り終え、あとは寝るだけとなった夜。
その女性が、あなた方に話しかけてきました。
こんばんは~
こんばんは。
こんばんは~
これから三日間よろしくお願いします。
あ、すみません!私「沢木かんな」っていうんですけど、みなさんのお名前を伺ってもよろしいですか?
…
…
…えと
控えめな人たち
あ、あの急にすみません!
でもこうしてお会いしたのも何かの縁かと思いまして…
あ、すみません。
僕は玉城っていいます。
あ!
「たまき」さんっておっしゃるんですね。
はい~
たまきさんって…この治験にはどうして参加されたんですか?
あぁ、知り合いからの紹介なんですけど、最近職を失ったばかりなので、短期のバイトとしていいかなって…
え!そうなんですか…!それは大変ですね。
たしかに今回のお仕事は、お金はたくさんもらえますものね。
そうですよね~
3日で30万という破格のアルバイトです。
あの、じゃあそちらのその、き、金髪の方は…
!
あ、ご、ごめんなさいその、見た目で判断してしまって…!えっと、どういった方なのでしょうか…?
名前は道三です。
あ、「どうぞう」さん!
どうぞうです。
ええと、変わったお名前ですね…
どうぞよろしく。
親父ギャグ
よろしくおねがいしますね。
どうぞうさんが治験に参加された理由って、伺っても…いいですか?
薬剤師なんで、まぁ…
新薬を自分の体に投与できるっていうから、興味本位で参加しました。
なるほど…
実は私も今回の新薬には興味を持っていて…とても期待して参加したんですけど
期待…
期待…?
あっ そちらの三つ編みの方は…?
「期待」が気になって食いついてしまった…
自己紹介も済んでないのに
えっと、廃墟って名前で…
廃墟!?
廃墟って名前で小説を書いています。
あ、小説家さんなんですね。
てっきり珍しいお名前だなーとか思っちゃいました。
ペンネームとしても珍しいと思うけど
あれ?でもなぜ治験に?はいきょさんは小説家さんなんですよね?
小説のネタになるかなって思いまして。
一応自分で体験してみないと何事もわからないのでね。
なるほどぉ~
興味本位多いな
実は私…
あ、私の話をしても大丈夫ですか?
あ、どうぞどうぞ、気になってたんで
ありがとうございます。
お気づきかもしれないんですけどこの腕…
今患ってる病気のせいなんです。今の医学では治らなくって、今回の試薬がその特効薬になるかもしれないって聞いて。大学病院の知り合いに紹介してもらったんですよ。
そうだったんですか…
治るといいですね。
ありがとうございます。
転移性組織壊死症っていう、体の一部の組織が壊死していく病気なんですけど…聞いたことないですよね…
ないなぁ…
おお…今回の薬、ピッタリじゃないですか
そうなんです!
だから偶然この治験に出会えて幸運だなって。
いい結果が出て、早く他の患者さんにも使える日が来るといいんですけど…
皆さん、お話を聞いてくださってありがとうございました。
あまり夜更かしするのもよくないですよね。
まだまだお話しする機会はこれからたくさんあるでしょうし、今日はもう寝ます。
明日からよろしくお願いします。
よろしく!
おやすみなさーい
おやすみなさい。
彼女はそういって会釈すると、一人ずつ設置されているベッドのカーテンを閉めて、どうやら眠りについたようです。
あなた方3人が残されますが、なにか話してもいいですし、就寝すれば次の段階に進みます。
薬剤師さん的には今回の薬をどう思ってるんですか?
…薬の形を覚えていない…!
あぁ…
そうなんです私も覚えてないんですよね~
なんか打たれたような気がする…
飲み薬じゃなかったでしたっけ?
…飲んだか。
そっ…そうですね、飲み薬でしたよ。
形とか覚えてます?
小瓶に入ってましたね。
だいたい8センチくらいの。
ポーションみたいな感じ?
あー!
そうですね?
いやそうですねっていうのも変かもしれないですけど
一時期コンビニで売ってたあの?
ま、まぁその、市販の錠剤用のよくある小瓶くらいですね。
ふーむ。
ここで<薬学>使えますか?
大体見た感じどういう作用なのかとか、薬学の知識で何かわかることってありますかね?
ん~~~…
振ってみましょう。
技能値100です(ドヤァ)
しまった今回上限決めてなかった
コホン、じゃあ自動成功ですね
玉城が説明してくれた通りの見た目だったことは思い出せましたが、形からはそれ以上は成分的なことは何もわかりませんでした。
私だけ思い出せてないのか~
そもそもなんで記憶がないのか?
ついさっきですよね?
確かに
大丈夫かなこの薬…
ううーん…
そういえば、みなさんは彼女のように効果を期待して来た、とかではないんですよね?
なにもないですけど…
なんか話しとくことありますかね…
寝るしかないんじゃない?
寝ますか?
寝ましょか
寝ましょー?
じゃあおやすみなさーい
おやすみー
おやすみなさい~
シャッ(カーテン閉める)
シャッ(カーテン閉める)
バーッ(カーテン全開)
なんで開けた!?
そういうことには無頓着だから
夜中トイレに起きたとき
「えっなんで開いてんの…!?」
ってなるでしょうが
びっくりするわ~
それぞれカーテンを閉めて、(道三だけカーテンを全開にして)明日に備え寝ることにした探索者たち。はたして無事に2日目の朝を迎えることが出来るのでしょうか。
第2話へつづく。