【第十四幕】
『再開する物語、彼女からの手紙』
【第十四幕】
『再開する物語、彼女からの手紙』
これが私の生い立ちです
信じてもらえないかもだけど……
うーん
確かにいきなり異世界があるって言われてもですね……
私は信じますよ
はい?
友達ですからね!
マユミさん……!
『マユミ』でいいですよ
私もマチって呼びますから
うん、ありがとうマユミ!
ま、俺が信じないと話が進まないですよね?
う、うん
そうね
多分兄貴ならすぐ信じただろうし
なんか……やっぱり兄弟ね
なんとなく
?
良かった
これで物語がサクサク進みますね!
いやそれはどうですかね!?
書いてる人が『アレ』なんで!!!
た、確かに!
変態クソムシサイコパス野郎だった!
な、何の話をしているの……?
私達三人はストーリーの進行を考慮し、異世界が存在するという意識を素早く共有した。
でもこれから何をしたらいいのかという、具体的な行動を見出せないでいる。
とりあえず話を整理しましょう!
まず、兄貴は『リーフ』っていう異世界から来た女性に飲まされた薬によって死んでしまった
そうね
その薬というのは、正確には人を死亡させるものではなくて、『人を異世界へ転生させるもの』だったってこと
そういうことですね
やっぱりその、リーフさんを探すしかないのでは?
そうね、でも姿を消しちゃって……
ん?
どうしました?
ゆ、ユウキくんのポケットから手紙が!
す、すっげえ展開速度だ!
ついに書き手も本気出してきましたね!
だから何の話?
メタ?
何て書いてありますか?
え、えっと……
ベル
久しぶりに会えて嬉しかった。
多分貴方は私にものすごく会いたいだろうけど訳あって外に出られないの、ごめんね。
でも力になりたいんだ。
貴方と彼なら何とかしてくれる……なんて、ちょっと他人任せ過ぎるよね。
ユウキくんに会いに行くんでしょ?
だったらこの人を訪ねるといいわ。
頑張ってね、陰ながら応援してるから。
リーフより
り、リーフさんから!?
リーフ……
一体何を考えているの?
誰かを頼れって書いてありますね
うん、誰だろ?
えっと……
え!?
?
だ、誰です?
水の賢者・アクア
TEL
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第十四幕 終