―――私はここに何をしに来た?













ミノル、いいえ父の仇を取りに。










―――じゃあ、何故ここに死んだはずの父がいた?









現状考えられるのは四つ。



一つ目はこの屋敷の存在が過去に存在する。
つまり私は過去に存在している。




二つ目は一つ目の反対。この屋敷は現在にあり、過去の父が未来へ来て存在していた。





三つ目は隔離された時空に屋敷が存在している。未来または過去の人物が集められている。






四つ目は誰かが父を復活させた可能性。
しかし、状態を見るに限りなく低い。

おそらく、可能性が一番高いのは三つ目。



屋敷の外の嵐は結界の類だろう。



そうなると脱出は厳しいだろう。傍からするつもりはないが。




勝ち残るのは一人…





おそらく、その一人が願いの成就と共に外に出られる。




そして父は脱落した。



…………………………





…………………………違う。




おかしい、ここで父が死んだというのなら




私を育てた父、ミノルは誰だ?

昨日のミノル、私が会ったミノルどちらかが偽物?





…………二人とも本物だ、魔力は同じだった。





考えろ、ソフィア。



あの時とは違う。無力であるな。

無力は……罪だ。







―――なぜ、ミノルは私を救った?生贄から。




私を知っていたからだ。私と、この屋敷であっていたからだ。






「今度こそ守る」あの言葉はこの屋敷で私を守れなかったから?




いや、おそらく私がミノルを守ろうとしていたはずだ。




おそらく私は死んで、ミノルは生き残った。





そして生き残ったミノルは私と出会った。





そして私は今ここにいる。





そうか、そういうことか。




―――この屋敷はループしている。




勝者はミノルだ。



つまり抜け道がある。


ミノルは死んではいない、もしくは生き返らせるチャンスが残っている。


私は諦めない。




もう一度会えたんだ。





あともう一度ぐらい会って見せる。

取り乱してごめんなさい、みなさん。
もう大丈夫です

……気にしてないから大丈夫ですよ。
人が死んだんですよね。私も怖いですし

検死について私も見ましたがあれは即死ですね。
内臓ごっそり持って行かれています

こっわ

ともあれ、みなさん食事にしましょう。
なにも食べないのはよくない。
おっとポールはもう食べているようですが

おっとすまねぇ、人が死んだっていう実感がなくてな

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