二岡 アライヲ

このチャペルからはデモニキュリオの香りがする

シスター

言ったお約束は守っていただけますか?

二岡 アライヲ

もちろん。
良い余興を見させて頂いたお礼にね。

二岡 アライヲ

というやり取りが今から半世紀ほど前にあったようなのです。

窪中いにお

という事はこのクリプテックスの暗号は判っているも同然じゃないですか!

窪中いにお

僕開けてみてもいいですか!?
こういうのワクワクしますよね~

二岡 アライヲ

いにお君。それは君のお誕生日プレゼントとはわけが違うのですよ?

窪中いにお

は!僕としたことが!
申し訳ありません。

美しきお客様

どうぞお開けになって下さい。
素人の私が触るとかえって壊してしまう可能性がありますので。

窪中いにお

そうですか!?それでは遠慮なく…

『D・E・V・I・L』

窪中いにお

あれ?おかしいな。
もういっちょ!このこの…

二岡 アライヲ

ちょっといにお君そこまで!
おもちゃじゃないんですから。

窪中いにお

は!僕としたことがつい…
申し訳ありません。取り乱しました!

美しきお客様

うふふ。
どうやら暗号を変えられてしまったようですね。

二岡 アライヲ

本当に祖父の話通り、トリッキーなシスターですねえ。

窪中いにお

どうしましょう?

二岡 アライヲ

そうですね。
申し訳ないですがお客様。

二岡 アライヲ

もう閉店のお時間ですのでよろしければお品物が私共が預からせて頂き、

二岡 アライヲ

明日、見積もりと共にこのクリプテックスの暗号を解き明かしておく…というのはいかがでしょう?

美しきお客様

宜しくお願いします。
明日が待ち遠しくて仕方ありませんね。
うふふ。

窪中いにお

はい!お客様のために必ずや僕とアライヲさんでこの暗号を解き明かしてみせます。
骨董商の名に懸けて!!
クククッ!

美しきお客様

まあ、頼もしい。
それでは明日の昼にまたお伺いします。
では・

二岡 アライヲ

出てこい。

窪中いにお

アイアイサー

青鬼

げへー、あと数秒で脱皮するところだった。
やっぱり娑婆の空気はうめえなあ。

二岡 アライヲ

後半ネジがバカになったおもちゃのようだったぞ…

青鬼

で、アライヲ様。
聞かせて下さいよ。
その話の本当の続きを!

青鬼

きっとそこに暗号を解くエピソードがあるわけでしょう?
ワクワクしちゃうなあボク。
クククク!

二岡 アライヲ

最近、お前もいにお君もそう大差なくなってきていやしないか?

続く

20世紀のメロディー その7

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