これは、ある日に見た何処かのホラー映画のような内容の夢の話。
夢、というと人はまず二種類のものを想像するだろう。
将来の夢などという意味での夢。そして、もう一つは寝る時に見る夢だ。
これは、ある日に見た何処かのホラー映画のような内容の夢の話。
まずは私の視点をあなたに置き換えることにしよう。
その方が理解しやすいだろうし。
あなたは訳あって、とある屋敷にやって来た。その屋敷は見事な洋館である。
そして屋敷にはあなた以外にも複数の人間がいることだろう。
へー、結構居るんだ?
等と少し疑問に思うかもしれない。
こちらにどうぞ。
執事がその場を案内してくれる。
だが、平穏はそう長くは続かなかった。
な、何だっ・・・!?
あるものは悲鳴すらあげることなく死に。
ん?何だこれ・・・?
ある者は何かを見つけたことで死んだ。
一人、また一人、と人が次々に亡くなっていく。否、殺されていく。
得体のしれない化け物に。
それらはぬらぬらと湿ったような印象を受けエイリアンと呼ばれる類の頭部のみに似た姿だった。
人の姿ですらないそれは何を思ってか屋敷の中の人々を殺していった。
そんな中、あなたは亡くなった者の共通点に気づく。それはよくあるマークだった。
気を付けながら探索すると、あるものが見つかった。
何だろう?これ?
え、どれ?
この本、なんだけど。
そして、あなたは気が付くことだろう。
その女の子が手にしている複数の本の背表紙に書かれたのは神話に出てくる名前が含まれた、一つの呪文のようなものであるということに。
呪文?
それらに運よく気づいてどうにかその子と共に屋敷から逃げ延びた。
生き残ったのはあなたともう一人。たった二人だけだった。
ねえ、名前教えて?
名前、ね。
だからといって本名を名乗るわけにもいかないだろう。
そう思い、思いついた名をとっさに名乗る。
結局、本名は教えなかった。
という夢を見た。
と、今日見た夢について兄に家の前で話してみた。
はあ?どうせただの夢だろ?
それでも、私は。何処かに居ると信じたい。
・・・知ってる人、だったりして。
いや、それはないだろ。
あれ?コトネ?
あ、優。
おお。元気だったかー?
いや、それ私のセリフなんだけど。
つい兄にツッコミを入れた。
ええ、元気ですよー?コトネは?
一応、元気・・・・・かな?
というか。どうしてこんなところに居るのだろう?
なんとなく、コトネのことが気になっちゃって。
まさか、ね。
ありがと。
たまには、こういうのも案外悪くないかもしれない。
ホラーは御免だけど。