ちょっとしたお酒は、果実の蒸留酒だった。
“トナチェリー”という果実のお酒を蒸留したもので、とてもよい香りがする。
紅茶に砂糖とほんの少しこのお酒を入れるととてもよい香りがして甘くて、気持ちが良くなるのだ。
だから僕は、わ~い、とその小瓶のお酒に手を出そうとして、けれど奥がそれを手にする前にジュリオ王子に取り上げられた。
※紅茶で希釈されるのでお酒をそのまま飲んでいるわけではないです
ちょっとしたお酒は、果実の蒸留酒だった。
“トナチェリー”という果実のお酒を蒸留したもので、とてもよい香りがする。
紅茶に砂糖とほんの少しこのお酒を入れるととてもよい香りがして甘くて、気持ちが良くなるのだ。
だから僕は、わ~い、とその小瓶のお酒に手を出そうとして、けれど奥がそれを手にする前にジュリオ王子に取り上げられた。
な、何で取り上げるんだ
何でもないのも……はあ、俺、わざと頼まなかったのに気を利かせてもっえ来てくれたんだろうな
な、何で頼まなかったんだ
だってティモシー、酒癖が悪いじゃないか
その言葉に僕は、
た、確かにそうだけれど少しくらいならいいじゃないか。美味しい菓子もあるし
……どうなっても知らないからな。俺が
わ~い。ん? 俺がじゃなくて俺は、じゃないのかな?
……
まあいいや。お茶に入れよう
こうして僕はお酒を貰って、紅茶に入れてお菓子と一緒に堪能した、のだが。
頭の中がほわほわして心地がいい。
でもなんだか、
熱くなってきちゃったな、脱ごう
それ以上脱ぐと裸だぞ
う~、じゃあジュリオ王子に抱きついてやる
ちょ、待て、ティモシー
焦ったようなジュリオ王子だが僕は冷たくて気持ちがいいので抱きつく。
ジュリオ王子、冷たい。抱きつくと気持ちがいい、すりすり
そのまま顔をこすりつけているとジュリオ王子が小さく震えて、
ティモシー、俺の事はどう思っているんだ
“親友”?
……俺、そろそろ許されてもいい気がするが
などとジュリオ王子がわけの分からない事を言っていたが、もうすでにお酒に酔っていた僕は頭がよく働か無くて、そのまま意識は闇へと沈んでいったのだった。