雅春に呼ばれて気が付くと、
俺は教室で席に腰掛けている事に気が付いた。
おーい、貴幸、茜ちゃん。
2人とも突然ぼーっとしてどうしたんだ?
んっ?
あれ?
雅春に呼ばれて気が付くと、
俺は教室で席に腰掛けている事に気が付いた。
ここは……どこ?
茜、ここはどこって自分の席で、
ご飯食べてたところでしょ?
いくら2人が仲が良いからって、
同時に居眠りするとかシンクロ率が凄いな
いや、別に居眠りしてた訳じゃない……
気がするんだが
うん。私も居眠りしてた訳じゃなくて、
誰かにお世話になってそのお礼を……
あれ?
なんか俺もそんな感じがする。
屋上で何か……
変なやつらだな……。
昼休憩になってからずっとここで
飯を食ってたじゃないか
雅春にそう言われて、手元を見ると、
確かにカレー焼きそばパンを持っていて、
かじった跡もあるようだ。
あれ、これはなんだ?
机の上に見慣れぬ物が置かれていたため、
よく見てみると、それは銀色の指輪だった。
銀色の指輪……これは茜のか?
ううん、私こんな綺麗な指輪持ってないし。
夕ちゃんのじゃないの?
私こんな高級そうな指輪持ってないー。
それに私には指輪似合わないので
そんな事は無いと思うけど、
何かその指輪いい感じだな。
何か想いみたいのが、
伝わってくる感じがする
想いが伝わってくる……?
何か思い出しそうな気もしないでもないけど、
なんだか分からない……
でも、凄く大切なものであるのは
俺にも分かるな
うん、私も
そう言って、二人でこっそり指輪を
買ってきたってオチじゃないだろうな?
いや、これは!
これは、にい!……にい?
にいって何?……新妻?
夕ちゃん、そんな意味じゃないって!
ほら、にい……!
……新崎さん
新崎さんって誰?
うーん、私も知らないです
そうだ、これは新崎さんが
指にはめていた指輪だ。
新崎さん記憶を消すって言ってたけど、
最後に「またいつかどこかで」って
言ってくれた気がする
記憶を消さないでおいてくれたんだな
すぐに会う事はたぶん無いと思うけど、
またいつかどこかで会って、
色々な話を一緒にしたいな
おーい、2人の世界に入らないでくれませんかねー? 新崎さんって一体誰なん?
新崎さんはな……
俺達の大事な友達の事だよ!
私達の大事な友達の事だよ!