立川 伊月

ぅ………う~~ん

立川 伊月

………もうこんな時間か

立川 伊月

うっわーすげえ寝汗。昨日こんな暑かったか?

立川 伊月

しゃあねえ、シャワーでも浴びてくる………ん?

メルシーちゃん

スーッ……スーッ……

立川 伊月

何しとんじゃ!!

メルシーちゃん

ぐえっ

立川 伊月

なにしれっと人の布団の中に入って来てんの!!このベッドシングルだから!たまに彼女と寝るけど基本「シングル」だから!! どっかの羊もどきと添い寝するためじゃないからね分かる!?

メルシーちゃん

…………

メルシーちゃん

おはようございます

立川 伊月

おう、おはよー

立川 伊月

じゃねえよ!!

メルシーちゃん

ねぇ、朝ごはんは?

立川 伊月

ねぇよ。俺はいつも休日は朝飯抜きだ

メルシーちゃん

朝ごはんないの!?

立川 伊月

冷蔵庫の中に何かあるだろ。腹減ったならそこから何か食っとけ

そう言うと、俺は脇目もふらずにベッドに戻る。

コイツが何者か知らないが、そこまで構う必要はない。

コイツはいつか出て行く存在だ。
だいたい、羊化も人間かも分からない奴と生活自体冗談ではない。


いなくならないように目を離さなければ問題ないだろう…………

メルシーちゃん

起きて!

立川 伊月

うおぉっ!!

メルシーちゃん

朝ごはん、食べよう、一緒に!

立川 伊月

っざけんな!なんでお前と朝から飯食わなきゃならないんだよ! 一人で食え一人で!っていうか布団返せ!!

メルシーちゃん

起きてくれたら返す!

立川 伊月

いいから返せ!!

メルシーちゃん

じゃあ起きて!

立川 伊月

返せ!!

メルシーちゃん

起きて!!

立川 伊月

か え せ!!

メルシーちゃん

っっ!?

立川 伊月

あーきっとソワールさんだな!また電話するって言ってたし、文句でも言ってやる……!

もしも――――

立川 伊月

ちょっとソワールさん!こいつメチャクチャうるさいんだけど!寝かせてもくれねえし朝から飯メシ騒ぐしどうにかしてくださいよ!!

…………え?イツキ何言ってるの?

立川 伊月

何ってだから――――

立川 伊月

――――えっ?

昨日も急に予定できたって言われて、その後メールも何もないから心配してたんだよ?

立川 伊月

――――あ!!

この電話相手、ソワールさんじゃない

彼女だ。

立川 伊月

ご、ごごごごごめん!気づかなくて!!

いや、それはいいんだけど、さっきのそわ?さんって誰?

立川 伊月

え~と……俺のオバサン。しばらくペット預かってほしいって言われて

メルシーちゃん

ペット→

なんだーそういうことか。結構心配してたんだよー

立川 伊月

ああ、ごめんな。こっちは大丈夫だから

あれ? でもイツキが住んでるマンションってペット飼うの禁止じゃなかったっけ?

立川 伊月

え゛!?

メルシーちゃん

ペット→

立川 伊月

そ、そうだったな!うっかりしてまだ大家さんに説明してなかった。あの人分別あるからきっとわかってくれると思うけどさっ

大丈夫?私も一緒に行こうか?

立川 伊月

だだっ大丈夫だよ!それくらい俺一人でできるし、こっち来るのも大変だろ?

平気だよー。もう家の前にいるし

立川 伊月

へーマジか!こんな朝早くに…………

立川 伊月

…………

立川 伊月

……どこにいるって?

だから部屋の前

立川 伊月

…………

立川 伊月

ええええええええぇぇぇぇぇぇっっ!!

ちょ、イツキ?今の音何!?

メルシーちゃん

落ちた

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