俺たちは妖精石という、この世界と元いた世界を繋ぐ石を探していた。
そして、この妖精山にて持ち主を発見する。
が……。
同行しているプリスの目的もこの妖精石だったのだ。
妖精石ちょうだい!☆
俺たちは妖精石という、この世界と元いた世界を繋ぐ石を探していた。
そして、この妖精山にて持ち主を発見する。
が……。
同行しているプリスの目的もこの妖精石だったのだ。
姫様……
ん? どうしたの浮かない顔して!
いや、まあ、俺たちもその石欲しいんすけど……
まあ! そうなの?
おいおい、この妖精石欲しさにここまで来たのかよ!? 変わった連中だな!
私が元いた世界に帰るためにどうしても必要なんです! 大切な物と重々承知してのお願いなのですが、どうか譲っていただけないでしょうか!?
いいよ! てか別にそんなに大事な物でもないしな!
あ、そうなんすか……
ず、ずるい! 私にも譲ってよ!! コレクションにするんだから!!!
コレクションって……
差し出がましいですが、二つお持ちでないでしょうか?
悪いね、一つ作るのに三ヶ月はかかるんだよ、また時間が経ってから来てくれればなぁ……
だってさ、悪いけど今回は引いてくれプリス
なんかモヤモヤする……
「そうだ!!!」
二人とも! 妖精石を賭けて、私と勝負しなさい!
はぁ!?
勝負ってなんの?
ビリヤードなら俺は敵なしだが?
いえ、単純に『能力』を使っての戦闘よ!
能力
この世界の空気を長く吸っていると覚醒する、自分オリジナルの力。
例として、『雨を降らす能力』、『鉄を生成する』など人によって様々である。
復習終わり
せ、戦闘……? 戦い……!?
ワケガ ワカラナイワ……
プリス姫は『時を操る力』だろ? 反則じゃないか!?
そうね、だからハンデをあげるわ!
私は極力、最小限にしか能力を使わないわ! で、あなた達は二人がかりで能力を惜しみなく使って、全力でかかってきなさい!
あー私、能力まだ使えませんです
じゃあ、全力グーパンチできなさい! それか、この戦いの中で覚醒するのを祈る事ね!
姫様ってこんなキャラだっけ?
私は一応使えるけど、プリスちゃんはこんなでも『世界最強』だから、私の技が通じるかどうか……
こんなでもって失礼ね!
面白そうな事が始まりそうだな、他の仲間も連れてくるか!
『さあ! いつでも来なさい』と、プリスは戦闘の構えに入った。
俺はというと、まだ状況が飲み込めず、石一つ巡って突然戦闘とかこの世界自由過ぎだろ、とか考えていた。
マチは何やら呪文を唱え、両手を胸部の前に出し、何かを掴むように指を動かしていた。
ボッッ!!!
マチの両手から消し止められないほどの炎が生成された。
ものすごく熱そうだが、マチが顔色一つ変えないので、それは自分の能力で出した物だと把握した。
これが私の能力『消えない炎』です! ノトさん、準備はいいですか!?
では私も最強の能力……
『無表情』!!!
さー! かかって来なさい!
なんとか隙を見つけて、そこを狙うしか!
……
第七章 終