魔族が大陸から去って2000年の月日がたった。

人類は大きく発展し、魔族の脅威は去った。

魔族が居なくなった。というわけではない。

大陸から四隅の小島でたまに襲撃がある程度・・・年に2~3回ほどだ。

そう、人間たちは平和だったのだ・・・

勇者

地下室に変な部屋が?

あぁ・・・
これまで無かった場所に謎の階段ができたと報告されている。
そこで君の出番だ。

勇者

魔王城探索には勇者が・・・と
全く、魔王の城をそのまま使うのも問題だと思いますよ?

王妃

新しく建てるより早くて、しかも丈夫なのですもの。仕方ありませんわ。

それは言わない約束でしょうに・・・

勇者

魔物が潜んでる可能性もあります。さっさと済ませましょう。

アナベル

あんたの突然の仕事スイッチをどうにかしなさいよ。

勇者

平和第一だからな。

勇者

中に入ると、今にも崩れそうな洞窟だった。
小さな音にも敏感になるほどに・・・

アナベル

そう言って私をちらちら見るのやめてもらえるかしら・・・
絶対狙っているでしょ?私が怖がるのを

勇者

なんだ、バレてたのか・・・
それにしても、どこまで続いてるんだ?

アナベル

さっきから同じところを回ってるような・・・

勇者

なるほど、だいたいわかった!!

アナベル

絶対わかってないわ・・・こいつ・・・

勇者

・・・おい、棺があったぞ?

アナベル

はいはい、良かったわねー

アナベル

・・・え?棺?

・・・で、持ってきたと・・・

勇者

あぁ、何か入ってるか気になるし。

教会に持っていきなさい。
ここではGSしかできないんだぞ。

勇者

最近のGSは蘇生もできるんだぞ!!
なんでできないんだよ!!

ワシは王であって僧侶ではないからな!!

アナベル

GSってなに?

王妃

ゲーム・セーブよ。

アナベル

冗談じゃねぇ!!

勇者

なぁ、開けてみようぜ。

アナベル

おい、このバカを棺に入れようぜ。

勇者

おい、ばか!!
そのオークスタック(鉛製)をしまいなさい

全く・・・物騒だな。

王妃

元気なこと

勇者

もしかしたら旧勇者かもしれないんだぞ?そうしたら・・・

アナベル

だからって開けるのは良くないでしょ。
ほら、協会に行くわよ。

はーい、いらっしゃい

勇者

蘇生お願いします。

アナベル

教会なのに販売精神旺盛な件について・・・

仕方ないじゃない。最近は誰も蘇生に来ないのよ?

アナベル

それは良いことでしょ?
魔王も姿を見せないし。
魔物も端の島まで逃げていったし。

勇者

魔族はいるから臨戦状態であって、戦争もないしな。

だからこそ財政難です!!

勇者

じゃぁこれの蘇生を頼むよ。
王様につけといて

わかりました。
少しお時間いただけますか?久しぶりなので感を取り戻して来ます。

アナベル

それ、大丈夫なの?

はい。何度かやれば問題ないでしょう。

勇者

そっか、よろしく頼むぞ。

アナベル

・・・聞かなかったことにしましょう。

勇者

終わったかー

これ死体じゃないじゃないですか!!やだー!!

勇者

・・・はぁ?じゃぁなんで棺に入ってんだよ。

これは封印系の結界です。
それも、結構強力な・・・

勇者

それは・・・つまり・・・

確実に言えるのは、人間ではない。くらいです。
魔族の線が強いですが、神格・・・アマデウスなどの可能性もあります。

勇者

アマデウス・・・

アナベル

つまり、二代目の勇者・・・
今の勇者がいなくなった時の保険というべきか。

勇者

ダブル勇者とかだめなのか?

勇者だからといって人間の味方ではないでしょう。
魔王軍にあったのですから、魔族側の勇者でしょう。

勇者

それ、やばいやつじゃね?

まぁ、封印が解けない以上。
なんとも言えませんが・・・

アナベル

でも、それならどうにかしないと・・・
また脅威になるのだけは避けたいわ。

勇者

確かに、戦争だけはゴメンだな。

私は構いませんけど・・・

アナベル

おい

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