ステラ

言いたくありませんが、話すしかありませんね

ステラ

この世は平等。だから魔王様も転生を繰り返し、いつも新しい身体を得ている

ステラ

「第三の瞳」だけを残して………

私は魔王様の悲しみも苦しみも共に見て来た。

居場所は魔王様の額。
一番側にいるのに、何も出来ないことが苦しかった。

私に身体があれば、お傍で支えて差し上げられるのに……そうすれば、魔王様を救えるのに………私は嘆いた

身体が欲しい

私は魔王様の魂が消えるその瞬間まで願った

ステラ

勇者の武器が「光の剣」と「闇の盾」ならば、
魔王様の武器は「第三の瞳」に封じられた魔力。

リアン

なるほどね

ステラ

私は魔王様の側近の瞳。
強い魔力を持つ、魔王様の片腕だった。

ペペロ

魔王の側近……勇者伝説には出てこないな

ステラ

でしょうね。
その側近は勇者たちの物語が始まる前に死んでしまいました。
彼を支える為に瞳に全魔力を封印して、その瞳を彼に託しました。

ステラ

彼は側近の「第三の瞳」を得たことで力を手に入れた。
そして、誰もが知る「魔王様」となりました。

リアン

それが魔王誕生の話……

ペペロ

それで、お主はどうやって人の姿を得たのだ?

ステラ

貴方たちと同じ、これは前回の結末の話………願った私の前に初代魔王様が現れたの

魔王様が、死んでしまった、

ああ………

魔王様の身体が消えていく……



私を残して、

消えていく

身体が欲しい


身体が欲しい

“その、望み
叶えてやるよ”

オレ様は初代魔王だ。
アイツが動く前に、お前に本来の身体を与えてやるよ

「本当の身体?」

難しいことではない。
本当のお前の姿に戻るだけだ………今まですまなかったな

「本当の姿?」

ああ、オレ様の記憶の中のお前に……

???

…………私は魔王様の為に生きる

………お前

???

忘れないで、この魔力は私のもの。
私の魔力は、貴方の為のもの。
この魔力も、魔王様も………これからも私が護ります

ステラ

初代魔王様は私に身体を与えてくれた

ペペロ

それで、身体を得たお前は

ステラ

魔王の転生者を見守ることにしました。

ステラ

完全に魔王として目覚めなければ、勇者には殺されない。
彼が魔王として目覚めないように見守った。

リアン

見守るだけだったのに、どうして勇者にしようとか考えたわけ?

ステラ

勇者になれば、殺される不安はない。
そう、思って彼が勇者に憧れるように仕向けました。

ステラ

ま、愚かな行為でしたね……

ペペロ

確認をするが……エースには力の全てを与えないのだな?

ステラ

与えません。強すぎる力は必ず彼を破滅させますので。それに、この魔力の使い道は別にあります。

リアン

…………目的は、同じかもしれないわね

ステラ

そうですね。
私の目的地もこのノースポール城ですからね。

ペペロ

だが、その前に………
あやつらの戦いを見届けなければな

ステラ

空気が違う………

      

to be continued

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