この仕事にも少しずつ慣れて来たと言うことで、赤ずきんも俺も、少し長めに働いたり、少し遅めの時間に働くようにもなった。そこで気づいたのが、夜になると、惣菜が半額になると言うことだ。
店長って半額買います?
半額って言うより、見切り寸前のを買うかな。誰も買ってくれなさそうな商品……
この仕事にも少しずつ慣れて来たと言うことで、赤ずきんも俺も、少し長めに働いたり、少し遅めの時間に働くようにもなった。そこで気づいたのが、夜になると、惣菜が半額になると言うことだ。
お、お客様が惣菜の方に行き出した
この時間は安いからね~大丈夫だよ、きっと狼さんの分も残るって
そ、そうだと有り難いな……
まぁ、惣菜の方の気持ちを考えると、もっと早めに売れると有り難いんだろうけどね
そ、そうだね……
まぁまぁ。店としても売れ残るのが一番辛いんだから、お互い貢献しようね
……ああ!
すると、それを聞いていたお客様が、半額のお惣菜を沢山かごに入れ、此方へと持ってきた。
はい、これお願いね
いらっしゃ……オカミさん!
オカミさんは、お昼にお惣菜を作るこの店のいわゆる”惣菜のおばさん”だ。
さっきの話、聞いちゃった。私達のことも気にかけてくれて有難うね
いいえ、でも、半額が欲しいのも人の心ですよ
ははっ、実はあたしもそう! だから、いっぱい買っちゃったよ
この時間に来て正解でしたね、有難う御座いました!
はい、これあげる。二人で分けてね
いえ、そんな
悪いですよ
良いのよ。オカミさん嬉しかったから、今日だけプレゼント。あっためて食べてね
……は、はい! 今度半額じゃない時、お惣菜買いに来ますね!!
俺も!!
ははっ、有難う! 楽しみにしてるよ!!
翌日、二人で惣菜を買ったのは、言うまでも無い話。