……八つ裂き…生き埋め…火あぶり…… 斬首……否、斬首では足りぬな。やはりここは磔刑にしておくか…くくっ…
む? どうしたのじゃ下僕
生ける屍のような顔色をしておるぞ? …いや、わらわは何も怒ってなぞおらぬが
ただ次に下僕どもと謁見するまでの時間で、新たな呪歌を書こうと筆をとったのじゃが、何故かの、常のようには筆が動かぬ
頭には明確なイメージがあるというのに、それを現世に召喚できる力ある言の葉を思い浮かべることができぬのじゃ
ふっ…おそらくは魔界の四大公どもか、天界の十三使徒が、わが王国再興を阻まんとくだらぬ呪詛でもかけておるのだろうよ…
……あ、はい、すみません、スランプです。
いつもなら歌詞の途中で筆が止まっても、カーミラモードに入れば書けるんですが…
あの…プロデューサーさん、まだ未完成ですが、見ていただけませんか? アドバイスいただけると嬉しいです…
…あ、そのフレーズはですね「生贄」と書いて「乙女」と読みます。
はい、ウルワシノオトメノナゲキです
……はい、そうなんです…
「幻視る」と書いて「ユメミル」の次、ピッタリと来るフレーズが思い浮かばなくて
「降臨」では響きが硬すぎますし、「見参」では勇ましすぎてギャグです…
「登場」も「出現」も美しくありませんし…
……!? プロデューサーさん、今なんておっしゃいましたか…ああ、そう、それです! それですよ…!
舞・い・降・り・る……音もぴったりです。どうもありがとうございました。これで最高の詩が書けそうな気がします!