東條 夕日

さて、これで分からないと思われたら恥ずかしいから学校を出たが、どうしようか

桐谷 シルク

ああ、いたいた! もー、どこに行ってたのよ探し回ったじゃない!

東條 夕日

お前は、いつぞやのヒントをくれたお姉さんじゃないか

桐谷 シルク

覚えてたのね。まあいいわ、結局駅では担当の子とすれ違いで会えなかったから確認できなかったことがあるのよね

東條 夕日

ああ。あいつはろくなヒントも残さずに俺から食い物だけを取ってすぐに何処かへ行ったからな。さっきも変なヒントをくれたし

桐谷 シルク

そうなの…あなたも大変ね。ああ、それより確認なんだけど、あの子駅であなたに地図のことについて何か言ってた?

東條 夕日

いいや、特にはないな。ここには数字も秘密もない、とは言っていたが

桐谷 シルク

あちゃー、やっぱり重要なヒントについては忘れてたか!

東條 夕日

ヒントがあっただと!?

桐谷 シルク

ええ、そうなんだけど…多分食べ物のことで頭がいっぱいになってたのね。まあいいわ、私が言うから。地図を出しなさい

東條 夕日

出したが?

桐谷 シルク

それじゃ、駅の四角を黒で塗りつぶして。そうすれば、誰を最後に尋ねればいいか分かるはずだから。簡単にね

言われたとおりにすると、なるほど。ある文字が浮かんで見える。

東條 夕日

なるほどこういうことか。助かったよ...て、何してる?

桐谷 シルク

うるさい今大事な電話中だから。……はい、・・・はい。綾瀬咲月や羽鳥宇美たちの友人ですけど・・・。ええ!? 昨日の夜ホテルの火事に巻き込まれた!? はい、私は母校に用事があって一人で帰ってて・・・はい。いえ、今すぐ行きます!!

東條 夕日

おい。火事って…大丈夫なのか?

桐谷 シルク

こっちの心配なんてしなくていいの。私が絶対に何とかするから。だからあんたはしっかりとゲームをクリアしなさい。んじゃ!

東條 夕日

ああ。お互いに、ベストを尽くそう

彼女の背中を見送って、開いた地図に目をやる。

真っ直ぐとあの場所を目指して、走る。

* * * * *

こんにちは。ご覧頂きありがとうございます。

今回登場した桐谷シルクちゃん、ご存知の方もいるでしょうか?
あの物語の裏に、こんな小さな約束があったかも、なんて考えてみると、また違った面白さが出てくるといいなと思ってます。

謎の方は、大丈夫ですよね?

それでは、今回はこの辺りで失礼します
(*- -)(*_ _)ペコリ

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